18年7月期売上高は45.3億円、3年後80億円目指す/業務用食品卸・ピアット
横田社長は「前期売上高は増収だったが利益は前々年の数字が良かったために微減益となった。社員も1年前の35人から40人体制にして今後の定年対策も実施した。今年は『協力』をキーワードにする。一人一人の力は小さいが足していけば大きな力となる。それぞれの課も同様に大きな力にして行こうと協力を合言葉に社員に発信した。私が代表を務める大阪太平商事は台風被害が未だ修復しないうちに来週また台風が来る。今後は異常気象が当たり前となり食材確保が重要となる。全国の学校に届けられるよう皆様の協力をお願いしたい」「社長に就任した8年前は会社の負債内容を聞かされて愕然となった。その年、震災特需もあって全エリアで数字をしっかり上げ、会社の危機を乗越えられた。それからは赤字を出さずに40期に向けて進み出している。あと3年で80億円を目指す。大阪太平商事に対する経営統合以外にも様々な話し合いを持っている。全国規模のネットワークを構築し、ピアットグループを拡大しながら、学校給食で日本一の企業になりたい」とあいさつした。
事業報告で諏訪義彦副社長は「36期売上高は前期比1.8%増45億3,617万円となった。分類別に水産原料6.9%減15億2,000万円(売上構成比37%)、調理加工品25.5%増7億7,000万円(同14%)、冷凍野菜2%増12億400万円(同27%)、乾物・缶詰1.5%増6億2,500万円(同13%)、デザート類0.8%増4億1,500万円(同9%)となった」「前期スローガン『未来への変革』から今期は『記憶に残そう結果と成長』に決定した。40期に向け新しい技術や手法を取り入れて前期以上に成果を上げる」と報告した。
今期方針について土信田峰弘常務は「今期は48億円が目標だが、特に粗利率の改善を図る」「役員分担として、石塚暁取締役管理部長に商品仕入れや品質管理など管理全般を担ってもらい、土信田峰弘常務と臼杵敏男取締役統括本部長で東日本と西日本エリアの営業を分けた。大阪太平商事とは互いの営業会議に出席するなど商品開発に取り組んでおり、西日本では販売エリアが重なるところもあり、ローラー作戦など相乗作用で効率化を図れば更に大きく伸ばせる。学校給食で日本一を目指し、全国制覇を図る」「設立した『高校給食を考える会』は昨年8社が加入し現在28社。当面50社が目標だ。アンケート調査で4,000件を回収し、高校給食の賛成は80%となった。すぐに商売に結び付く訳ではないが、皆様にも入会等のご支援を期待したい」と述べた。
統括本部方針について臼杵取締役は「当社は99%が業務用で、うち85%が冷食、15%が常温品。現在3,400アイテムを扱い、学校給食の売上構成比は78.3%、病院・外食その他が21.7%だ」「安全面での取り組みを重視し、アレルギーに配慮した商品開発の取り組みが増えている。地場産業にも力を入れている。今後は食物アレルギー・国産品・郷土食に注力した商品開発に努めたい」「今期は得意先の80%で営業担当者を変更した。新しい発想で重点販売し利益率を重視していく」と述べた。管理部方針について石塚取締役は「商品課・品質管理課・物流課・総務課の4つを合わせて管理部とし、商品の安定供給をはじめ全社を支えていく。次の4つの施策を実行する。〈1〉仕入れ先と取組み強化し新しい売れ筋の商品開発を行う〈2〉クレーム減少に努め顧客満足度を高める〈3〉労務管理の環境整備や社内システムの改善など会社全体の向上性を高め生産性を向上する〈4〉人材確保。これらを通し強い会社を目指す」と述べた。
来賓から、全国給食事業協同組合連合会の原田哲郎専務理事が、取引先を代表し香川県漁業協同組合連合会の小濱博代表理事専務が祝辞を述べた。表彰式では37期に貢献した第一倉庫冷蔵、岩谷産業、カネキ水産、スズヒロシーフーズ、大豊商事、富士通商、フレッシュグルメ、リュウショウの8社を表彰、個人の優秀営業賞としてフレッシュグルメの西坂智宏取締役営業部長が表彰された。
懇親会では取引先を代表し昭和冷凍食品の佐藤誠社長があいさつ。乾杯の発声を紀州食品の武井武社長が務めた。カネキ水産の鈴木康仁社長が中締めで会を締め括った。
〈冷食日報 2018年10月9日付より〉