久世、外食向け食材展示会「FOOD SERVICE SOLUTION」 テーマは4K1J、PBで本格的な焼成済みの大型冷凍パン
出展社数は205社(前回200社)、総小間数262(前回263)うち自社74、メーカー188、出展アイテム数4,200品(同4,286品)、来往者数は5,000人(4,500人)を見込む。「効率簡便」「高付加価値」「高齢化」「健康」「女性目線」――の5つのテーマを“4K1J”として課題解決の提案を行った。ユーザーの人手不足への対応、選ばれる価値の創造、収益の改善――につなげるのが目的。
久世オリジナル商品では他社との差別化ができるように品質にこだわった。焼成後冷凍パンではフランスの味を再現するため、ルヴァン種を使用し小麦本来の香りと食感を追求した。イーストフード、乳化剤は使用せず、オイル式石窯で焼成。外はパリっと中はしっとりもっちりした食感に仕上げた。自然解凍でも使用できるが、リベイクすることで焼き立ての食感と香りを楽しめる。
新商品は「パン・オ・スペシャリテ」(400g/5×2、標準売価465円/本)、「パン・オ・セーグル」(同、405円/本)、「パン・オ・ノアレザン」(同、510円/本)――の3品。スペシャリテは北海道産小麦粉とフランス産ロレーヌ岩塩を使用し、低温長時間発酵させているのが特徴。セーグルはライ麦、ノアレザンはクルミとレーズン入り。
海外事業本部で取り組みを強めている、スペイン産オリーブオイル「カミーノ」との共同提案のほか、森永乳業の開発メニューによるコラボ提案も展開した。
〈女性目線を生かす=久世社長〉
メニュー提案は「久世女子が考える女性目線の〇〇メニュー」として、「洋食レストラン・温浴」「居酒屋・バル」「カフェ」「ホテル」「事業所給食」「テイクアウト」――の6業態に分けてブースを設けて提案した。
「信州米豚」など産地を謳った高付加価値食材を使用したメニューや、SNS映えするカフェメニュー、インバウンド需要や人手不足に対応するビュッフェメニュー、容器を含めたテイクアウトメニュー――など35メニューを開発。11メニューを試食提供した。6業態別にメニューリーフレットも作成して配布した。各メニューには4K1Jのテーマを当てはめ、使用食材から売価設定まで細かく掲載した。
久世真也社長は12日に開いた記者会見で「効率簡便・高付加価値・高齢化・健康はどのお客様にも当てはまる共通項だ。一方で客単価1,000円以上のカフェやレストランの財布の決定権は女性にある。今後一層女性の活躍が増す中、当社にも数多く女性スタッフがおり、女性目線を加えた提案を進める」と述べた。また外食市場の見通しについて「消費税率の引き上げや食材の値上げもある。客数が減少したとしても、単価の上昇でカバーすることや効率的運営が課題となる」と話した。
会場ではそのほか、オリジナルブランド「ドルチェーゼ」のデザートラインアップを多数紹介した。そのブース対面ではコーヒーとコーヒーマシンを飲み比べも交えて紹介した。
海外事業部ブースではオリーブオイルのほか、ハラル認証のマレーシア産冷凍「フラワートルティーヤ」、冷凍農産品(ペルー産のマンゴー、ストロベリー、アスパラ、アボカド)を紹介した。トルティーヤは世界的企業のミッションのマレーシア工場で製造。割れが生じにくいのが特徴だ。6インチ、9インチ、11インチの各サイズをそろえる。
水産仲卸子会社の旭水産は豊洲移転時に導入したプロトン凍結機を使用した冷凍商材を紹介。輸出を含めて業容拡大を見据える。
〈冷食日報 2019年3月13日付〉