第22回全国旭友会総会を高知で開催、会員数は1社増え82社に/旭食品
総会あいさつで、西井孝明会長(味の素社長)は、「孝久社長が2016年に就任し、3年が過ぎた。2018年度も強いリーダーシップで、確実に経営計画を実行してきた。関東地区への業務用の拡充を図るため、かいせい物産をグループ化し、高品質な吟醸酒、大吟醸酒の精米から醸造、瓶詰めまでの一貫生産を実現した酔鯨酒造の土佐蔵の竣工、稼働など順調に計画を遂行しており、2018年度の業績は増収を実現した。
4月に新しい経営体制がスタートしたが、奇しくも2023年は団塊世代がすべて後期高齢者入りするターニングポイントになる。本日集まった経営者に求められるのは、高知が生んだ英雄、坂本竜馬がそうだったように、先を読んで手を打つことだ。格的な高齢化社会を迎え、シェアリングエコノミーが最も必要になっていく時に、竜馬ゆかりの高知発祥で、96年間歩んできた旭食品が新体制で経営目標の達成のため、令和における食品業界全体の革新のためにますます尽力、発展されることを願う」と述べた。
〈増収減益で着地、酒類・冷食が伸長〉
特別会委員あいさつで竹内孝久社長は、業績報告と経営方針について説明を行った。前期の売上高は104.2% の4,576億40万円、経常利益は72.6%の23億200万円と、増収減益となった。
竹内社長は地区別売上高について、「関東は四国に追いついてきており、九州は伸長率が2ケタ近くなった」と説明。5年間の売上高構成比の推移は、「売上トップの近畿は34.0%から31.6%と売上が増えていても、構成比は減っている。底上げしたのは関東と九州で、全体に貢献した」と振り返った。
商品別の売上高については、「食品が下がり、酒類、冷食が伸びてきている。冷食の低温倉庫は借りることが難しく、自社で建てないといけない制約があるが、勢いのあるところには物流センターや人材を投資していく」と、今後の展望を語った。
得意先の売上構成比については、「上位の寡占化が止まらないが、100位以下でも関東でまだまだ伸びているところはある。近畿、四国の中堅企業は、競争が激しい中、踏ん張っている企業も多くある。エリア別に見た対応をしていく」と述べた。
2019年度の目標は売上高4,700億円、経常利益20億円を目指す。「悲観的な見方の予算だが、将来的な種蒔き、新規事業のトライアルは平行して取り組んでいく」と語った。問屋の3次元化、6次産業化の取り組みでは、4月にキラリフーズ(広島県安芸高田市)を設立した。ブランド化した高品質なもち麦など、ものづくりを行っていく考えだ。
今後5年の投資として400~500億円を予定する。四国は物流会社を設立し、旭フードサービスの拠点拡大で業務用の強化を図る。近畿は大阪物流センターを新設し、新センターに移転する。九州は大分物流センターを新設、関東は西部地区に物流センターを新設する計画だ。
続いて、売上貢献賞表彰が行われ、売上に貢献した10社として、Mizkan、サントリー酒類、味の素冷凍食品、キッコーマン食品、キリンビバレッジ、宝酒造、日本製粉、宮田、湖池屋、東洋水産が表彰された。
懇親会では、旭食品の竹内成雄会長に続き、日清食品の中田圭二会長が乾杯あいさつを行い、中締めは旭食品の竹内紘之副社長が行った。
〈冷食日報 2019年5月31日付〉