2018年度ピザ市場規模は過去最高を更新、増加に転じ1.2%増の2676億円/ピザ協議会

2018年度ピザ市場は2016年度を上回り過去最高を更新(写真はピザ協議会が開催した「ピザ食べ歩きの会」)
〈メーカー出荷額は4年連続プラスの2.7%増〉
ピザ協議会が7月25日に発表した2018年度ピザマーケット調査結果は、前年比1.2%増の2,676.0億円(前年度2,644.6億円)となり、過去最高を更新した。前年の2017年度は4年ぶりの減少だったが、再び増加に転じ、2016年度の2,668.4億円を上回った。

同調査は、メーカー製品売上高を基に推定したピザ末端売上高、宅配・外食データを基に推定した市場規模を合算して算出している。

2018年度のデリバリー業態全体は微増。専門店の店舗数減少が響いてピザ宅配・専門店などの市場が減少した。一方、メーカー出荷額は4年連続で増加した。

ピザの末端売上高(全国の小売店舗等や業務用店舗等でのピザ売上高の合計)は前年比3.3%増の1,328.4億円との推計。その基となるメーカー出荷金額ベースでの実績は、前年比2.7%増と伸長した。市販用:業務用の比率は89.2%:10.8%だった。

ピザ協議会会員メーカー10社のトッピング済みピザは、冷凍ピザ・チルドピザ共に引き続き増加した。また、前年は減少したクラスト(=生地。主に業務用)も増加に転じた。なお、メーカー出荷額は2014年度に0.4%減とマイナスだったが、それ以降は15年度に4.2%増、16年度6.5%増、17年度2.8%増と推移し、4年連続でプラスとなった。

また、各種資料より推定した2018年度のピザ宅配店・ピザ専門店、イタリアンレストランの売上高(ドリンク、サイドメニュー等を除くピザのみの売上高)は前年比1.1%減の1,641.8億円だった。

ピザ店のうち、ピザメーカーからクラスト(生ドウ、冷凍ドウを含む)を販売している先は17.92%と考えられ、ピザ市場に加算されるべきピザ宅配店、専門店、イタリアンレストランの売上高は、1,641.8億円の82.08%に相当する1,347.6億円と推定し、前述の末端売上高と合算することで、ピザ市場を1.2%増2,676.0億円と推定した。

なお、ピザマーケットの調査・分析は昨年同様、生活科学研究所に委託した。正会員メーカー10社並びに非会員1社に「ピザメーカー調査票」を送付し、
▽トッピング済み冷凍及びチルドピザの出荷量、出荷金額
▽クラスト(生ドウ、冷凍ドウを含む)の出荷量、生産金額
▽前述の対前年比
▽市販用、業務用の別(ただし、OEMの場合は末端消費段階を推定して)
▽自社生産比率

――などについて回答を求め、11社全社から回答があった。

これらを集計・分析するとともに、その他ピザ関連企業の聞き取り調査、外部資料に基づくピザ宅配店・ピザ専門店のピザ販売実績なども含めて、ピザマーケットを推定した。

〈冷食日報 2019年7月26日付〉