2019年8月の凍菜輸入量は0.4%減、ポテト・さといも・混合野菜など前年下回る
財務省が9月27日発表した2019年8月の輸入通関実績によると、冷凍野菜輸入量は前年比0.4%減の8万6,909tとなった。前月10万t超えとなった反動もあり、2カ月ぶりに前年割れとなった。ポテトが前月2桁増の反動で前年を下回ったほか、さといも、インゲン、混合野菜など主要品目では前年割れが多数を占めた。金額ベースでは3.6%減、平均キロ単価は円高傾向も影響し、前年より3.2%安の181.4円となった。中国産は数量ベースで合計3万5,627t(前年比1.2%減)となった。中国産の平均単価は前年比5.2%安い192.0円となった。
品目別でみると、ポテトは前年比3.9%減で3万1,748t。トップシェアの米国が2.9%減と前月の大幅伸長からマイナスに転じた。欧州勢はオランダが25.5%減と大幅減に転じ、ベルギーも前年大幅減(25.1%減)に対して当月0.2%減と低調だった。中国も24.5%減と3カ月ぶりに前年を下回った。カナダは58.8%増と3カ月ぶりに前年を上回った。平均キロ単価は前年より0.1%高い136.5円。
枝豆は2.2%増と4カ月ぶりのプラス。トップシェアの台湾は0.5%減とマイナスに転じ、中国も4.6%減と2カ月連続のマイナスとなったが、タイが23.9%増と伸長、3カ月連続で前年を上回った。平均単価は4.2%安220.1円。
ブロッコリーは2.9%増と2カ月連続のプラス。トップシェアの中国が5.7%増で4カ月連続プラス。エクアドルは4.0%減と再びマイナスに転じた。平均単価は4.9%安の204.9円。
ほうれん草は6.1%増と2カ月連続のプラス。トップシェアの中国は6.6%増、台湾は6割弱の増加と伸長した。前月に大幅伸長したイタリアは減少に転じた。平均単価は8.5%安の152.8円。
コーンは9.8%増と2カ月連続のプラス。米国が15.3%増と前月に引き続き伸長したためだ。タイは2.8%増とプラスに転じたが、ニュージーランドは18.5%減、中国は33.0%減とともに前月に引き続き落ち込んだ。
インゲンは3.8%減と再びマイナスに転じた。中国は1.2%増と前年を上回ったが、タイは3.0%減、米国は7割減と落ち込んだ。インド、インドネシアの落ち込みも響いた。ベルギーは58.2%増と堅調。
混合野菜は12.5%減と落ち込んだ。中国の15.6%減の落ち込みが響いた。米国は3.7%増を前年2割以上の落ち込みの反動によりプラスとなった。ベトナムは16.9%増と堅調。
前月大幅に伸びた、さといもは5.5%減とマイナスに転じた。カンショは1割減と減少傾向が続いた。
〈冷食日報 2019年9月30日付〉