農水省「消費者の部屋」特別展示、日本冷凍食品協会・伊藤会長が塩川食料産業局長らと視察
同特別展示は今年で14回目となる。展示タイトルは業界統一キャッチコピーでもある「ココロにおいしい、冷凍食品」とした。同協会会員メーカーの商品の試食、ダミーパッケージの展示、同協会が作成した冷食の基礎知識や冷食の歴史といったパネル展示と啓蒙動画の放映などを行っている。
伊藤会長は木村均専務理事とともに塩川局長、新井局長、道野英司農水大臣官房審議官らを案内し、5品用意されていた試食も行った。また、同日の12時35分からは、ラジオ・文化放送(関東地区)「くにまるジャパン極」の生中継も行われた。
視察終了後、伊藤会長が記者団の取材に応じ、冷凍食品市場概況などについて話した。
足元の冷食市場については「1〜8月の検査数量は合計98.3%、家庭用が101.1%、業務用が94.2%だが、検査数量は市場と乖離することもあり、感触としては業務用が落ち込んでいるようには感じない」「冷蔵倉庫の動きを見ると入荷・出荷とも伸びており、実際の市場が大きく落ち込んでいる心配はしていない」「消費増税は軽減税率もあるが、どうしても生活防衛意識は出てくる。春先頃までは影響が出るかもしれず、販促のあり方など考えて、マーケット拡大を図りたい。そのために協会としても10月を重要な月と捉え、しっかりと対応したい」「10月の冷凍食品月間は、改めて認知拡大を図るためこの“消費者の部屋”特別展示、15日のイベント等行うが、令和になってここまで経済状況は重い感じがする。しっかり冷食の良さ、存在価値を皆さんに説明し、新しい時代がもっと冷食の時代となるようにしたい」など述べた。
また、「塩川局長にもご試食いただき、こんなに美味しいのかと驚いていた。やはり実際に食べていただかないとなかなか理解してもらえない。来年に向けて食のイベントが数多くあり、幾つかのイベントでは個社の参加に合わせた形で協会としての協力も検討したい」とした。
来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けては「前回の東京オリンピックで冷食の役割がクローズアップされたように、実際は冷食がなければ食事は賄えない。一方、現時点では未決定な部分があるが、最後まで対応する努力をしたい」「冷食がなくては食事提供が成立しない状況で、間接的にプラスになるのは間違いない。それがPRにも繋がるよう努力したい」など述べた。
〈冷食日報 2019年10月3日付〉