〈2020年の春の冷食新商品・家庭用〉20社149品発売、米飯の個食型商品が複数、流通PB型おかずの浸透に注目
一方でリニューアル品の発売数は主要10社合計74品と前年(93品)よりも大幅に減少している。パスタをはじめとした麺類のほか、米飯でも複数社から個食型商品が発売されたのが当季の特徴といえる。トップシールトレーやおかずセットなど流通PB(プライベートブランド)商品で浸透した形態がNB(ナショナルブランド)で浸透するかも注目されるところだ。
〈日清食品冷凍が最多の18品〉
メーカー別で新商品の発売が最も多かったのは、日清食品冷凍で18品だった。そのうちパスタが22品を占める。主力ブランド「日清スパ王プレミアム」を刷新したためだ。当季はスパ王とどん兵衛、日清中華の3ブランド横断で辛い“炎の”シリーズのメニュー展開をしたのが新しい試みだ。
次いでマルハニチロが16品。そのうち半数を弁当商品が占める。弁当商品は当季最多となった。特に、良質な水産素材を味わえるのが特徴の「Ocean Blue」シリーズが4品と充実。袋がそのまま皿になる「WILDish」には新たに麺3品を含む合計4品を投入し、定着を図る。
マルハニチロ「WILDish 魚介豚骨まぜそば」
日本水産は15品。米飯は洋風「バルごはん」と焼かないおにぎりを2品ずつ投入した。具材とタレのキット惣菜「レンジでつくる」シリーズには和風メニューを2品追加した。冷凍農産品を5品そろえたのも当季の特徴だ。
日本水産「レンジでつくる 鶏団子と野菜の甘酢あん」
日清フーズと日本製粉がともに14品で並んだ。
日清フーズは14品中、パスタが12品。「マ・マー超もち生パスタ」を刷新し一挙8品の投入をした。洋風惣菜「Smart Table」シリーズにはこれまでのパスタ系から方向性を変え、チキンメニューを投入した。
日清フーズ「マ・マー超もち生パスタ 濃厚ボロネーゼ」
日本製粉は14品中、パスタが9品。上質ブランド「REGALO」初の冷凍食品はショートパスタメニューとなった。個食トレー商品ではトルコライスとガパオライスも品ぞろえしている。おかずセットの「服部さん家の和おかず」も新提案だ。
「服部さん家の和おかず 鶏から揚げの和風あん」
次いでニチレイフーズが12品。戦略カテゴリーのチキン、米飯、冷凍野菜のほか、豚カツを発売。当季の一押しにした。
〈冷食日報2020年3月23日付〉