〈2020年の春の冷食新商品・家庭用〉調理品が縮小し麺が肉薄、個食化のトレンドでパスタや米飯増
「調理品」のうち弁当商品は33品で調理品の53%を占めた。前春(56%)から縮小した。マルハニチロが8品と他を引き離し、次いで極洋が5品。ともに水産系を充実させた。日本水産も4品続くが前2社とは方向性が異なる。
味の素冷凍食品がアレルギー対応の弁当から揚げを発売したのが新しい動きだ。
食卓向けおかずでは、米久が最多。発売した新商品5品すべてが食卓向けおかずだった。トップシールトレーのおつまみ系商品が注目される。イートアンドは餃子など4品、ニチレイフーズはチキン商品の追加と豚カツの市場定着を図る。
日本水産の2段トレー商品や日本製粉のおかずセットも市場定着が期待される。
「麺類」は48品で構成比を大幅に拡大した。パスタブランドの刷新が大手2社重なったことが主因だが、背景には個食タイプの冷凍食品の好調があると見られる。
麺類の中ではパスタが最多で33品(麺類の69%、前春56%)を占めた。次いで中華が11品(同23%、前春28%)、うどん・日本そばは4品(同8%、前春16%)となった。
パスタでは日清食品冷凍と日清フーズがともに12品で最多。主要ブランド品の刷新で商品数が膨れた。日本製粉は主力ブランドの拡充ともに「REGALO」と「オーマイ 大人の2種パスタ」といった新機軸も打ち出している。
中華麺ではトレンドの汁なしにキンレイが参入。マルハニチロも「WILDish」で焼ソバを含め3品投入した。
テーブルマークは「お皿がいらない」シリーズとしてトレー入りを前面に出した展開を図っている。
汁なし系では東洋水産も焼うどんを2品新発売している。
米飯類は19品。そのうち9品が個食商品となっている。皿が要らない商品が多数を占め、男性をターゲットにした商品が多い。
「その他」として農産品が10品と多かったのも当季の特徴だ。
〈冷食日報2020年3月24日付〉