〈冷食日報店頭調査〉首都圏・関西圏スーパー35店舗店頭配荷率、トップはニチレイフーズ「極上ヒレカツ」/2020年春新商品

2020年春発売の家庭用冷凍食品店頭取扱上位品(調査対象:首都圏・関西圏のスーパー35店舗)
冷食日報編集部は、2020年4月下旬から5月中旬にかけて、主要スーパーの首都圏25店舗・関西圏10店舗で、家庭用冷凍食品の今春新商品について店頭取扱状況(配荷率)を調査した。

今春発売された主要メーカー20社149品(リニューアル品除く、一部期中発売品含む)を対象とした。その結果、今春新商品の配荷率1位にはニチレイフーズの「極上ヒレカツ」が立った(調査は店頭目視のため、在庫切れなどで調査漏れがある可能性がある)。

今春新商品の店頭配荷状況を見ると、全149品の総配荷点数は773点で、昨春の738点、昨秋の745点を上回った。近年の配荷点数は減少傾向から下げ止まり感が出てきている。

内訳は、首都圏25店舗の総配荷点数は553点と、前年同期の592点から減少した(17年秋527点、18年春561点、18年秋533点、19年春592点、19年秋514点)。

一方、関西圏10店舗の総配荷点数は220点と、前年同期の146点から増加した(17年秋123点、18年春141点、18年秋117点、19年春146点、19年秋231点)。

2割以上の店舗に配荷された商品は47品(17年秋35品、18年春48品、18年秋36品、19年春43品、19年秋41品)。

さらに3割以上の店舗に配荷された商品は21品(17年秋15品、18年春16品、18年秋14品、19年春21品)と、ともに前年同期を上回った。

総配荷点数や、2割以上の配荷商品は、パスタの人気シリーズが刷新されるタイミングで増加する傾向があり、今春もそれに当たっていると言えそうだ。

表に今回の調査における配荷率同率26位までの32品をまとめた。

商品別の配荷率は、ニチレイフーズの「極上ヒレカツ」が85.7%と高数値で、2位以下に大きな差をつけて首位となった。冷食のおかず(食卓品)商品では、唐揚げが飽和状態にある中で、高品位な「ヒレカツ」を提案したことが支持を集めたと見られる。

2位には味の素冷凍食品「塩麹レモンからあげ」、テーブルマーク「【お皿がいらない】ジャージャー麺」、ニチレイフーズ「なんこつ入り鶏つくね」が、配荷率45.7%で並んだ。

「塩麹レモンからあげ」は、若鶏のむね肉を塩麹に漬け込みやわらかくし、レモン果汁をかけてさっぱりとした味に仕上げている。人気の唐揚げのバリエーションとして順当な支持。

「【お皿がいらない】ジャージャー麺」は、特に夏場に向けて、お湯を沸かさずレンジ調理だけでできるため、人気が上昇している汁なし中華麺に、トレー入りというさらなる簡便性を加えた商品。

「なんこつ入り鶏つくね」は肉はふわっと柔らかく、コリコリした軟骨とのコントラストが楽しめるのが特徴。同社の「手羽から」「ささみソースカツ」とも統一感のあるパッケージで、食卓のほかおつまみも意識したような仕立て。

5位には日清フーズ「【マ・マー 超もち生パスタ】濃厚ボロネーゼ】が配荷率42.9%で入った。同社冷凍生パスタの主力シリーズを刷新して新商品として発売したもので、特に生パスタで人気が高いボロネーゼタイプが順当に上位に入った。

〈冷食日報20205月29日付〉