業務改善アプリ「はたluck」が従業員のモチベーション向上に寄与、スーパー「オオゼキ」に導入/ナレッジ・マーチャントワークス

業務改善アプリ「はたluck」(公式サイト内イメージ画像)
従業員のシフト管理や連絡の共有に役立てられるアプリケーション「はたluck」(運営はナレッジ・マーチャントワークス)。些細なことでも互いを褒めることのできる機能が、従業員のモチベーション向上に役立っているという。日本は欧州と比較して時間当たりの労働生産性は低く、特に宿泊・飲食業は米国と比較して2倍の差がある。こうしたツールで業務の効率化などにつなげていく。

このアプリは従業員一人ひとりにIDを振り当て、連絡ノートなどをチェックしたか確認し目でわかる。同じ店舗やエリアのスタッフ同士など特定のメンバーだけが見られるトークルームも作ることができる。 このアプリの採用は飲食店やコンビニなどでも広がりつつある。

東京都内を中心にスーパーを展開するオオゼキ(東京都世田谷区)でもこのツールを導入した。導入の効果を、綿貫将也ゼネラルマネージャーは「効率はよくなったが、それ以上に店舗の雰囲気が明るくなった」と話す。

連絡事項などを記載できる「ノート」機能では、1日の売上目標や前日の売上、販売に注力する商品の情報を共有するようにした。「情報共有で、その日に販売を強化している商品を、他部署の人が店内アナウンスなどで宣伝してくれるようになった」という。また、店舗の売り場の写真を他店にも共有するようにもしている。他店の成功事例などを取り入れて、「売れる」売り場づくりにも役立てている。

これらの機能以外にも店舗に貢献している機能がある。「星を贈る」という機能だ。その日の取り組みや感謝したいことなどを書き込むと、それを見た従業員が「いいね」機能と同じように星を贈れる。

最も取り組みの進む東京都大田区の「オオゼキ 雪が谷店」では、互いに星を贈り合うキャンペーンなどで、パートやアルバイト、社員間で良い関係性を築けるようになったという。業務にも良い効果が生まれ始め、アルコール飲料の販売コンクールを実施した際は、同社内では売場の広さがワースト5位以内に入る狭さながらも、販売トップに輝いたこともある。

綿貫ゼネラルマネージャーは「直接褒めるのはなかなかできないが、こうした形ならお互いを認め合えた。働くことが楽しいと感じるスタッフも増えた」と効果を話す。

また、従業員同士の感情のつながりなども可視化できる。店舗の従業員それぞれの関係性を把握しやすくなるため、マネジメントにも役立てられる。

〈冷食日報2020年12月7日付〉