マルハニチロ春季家庭用冷凍食品新商品、「ガブッと! 四元豚のロースカツ」やシリーズ初の惣菜「WILDish若鶏から揚げ」など
現在、コロナ禍の影響から、家庭内喫食率が大きく上昇している一方、自宅での調理時間や回数が増加傾向にあることを踏まえ、調理負担軽減に向けて汎用性の高い食卓惣菜メニューを強化。2021年春は4品を投入する。
うち、食べごたえと見た目のボリューム感にこだわった「ガブッと!」シリーズとして「ガブッと! 四元豚のロースカツ」「ガブッと! 白身魚フライ」の2品を発売する。
マルハニチロによれば、冷凍食品惣菜・生鮮惣菜の市場動向を比較すると、2020年2月以降、冷凍食品惣菜の伸長率が高く、ストック性に優れている点が改めて評価されているという。また、生鮮惣菜の「カツ」は揚げ物で唐揚げに次ぐ2番目の市場規模であるほか、伸長率は唐揚げを大きく上回っており、冷凍食品との相関関係から「冷凍惣菜カツ」にチャンスがあると見立てる。
「四元豚のロースカツ」(4個172g)は、食卓の一品として使えるよう、肉・食感・見栄えにこだわったロースカツ。肉には旨みに定評があるフランス産の四元豚ロース肉を使用。メッシュサイズの大きい専用パン粉により、サクッと軽い食感に仕上げた。ほどよい厚みを残しつつ、調理感のある見栄えとし、食卓品としての存在感を持たせている。電子レンジ調理、生産工場はニチロ畜産。
「白身魚のフライ」(4個148g)は、MSC認証取得の身厚のアラスカ産スケトウダラを使用した魚フライ。ロースカツ同様、専用パン粉を使用し、食べ応えと見た目のボリューム感にこだわった。電子レンジ調理、生産工場は新石巻工場。
ほか、食卓惣菜では「かしわ天」(4個140g)および次項の「WILDish 若鶏から揚げ」(100g)の2品を発売する。
〈「WILDish」で初の惣菜「若鶏から揚げ」、麺・米飯も拡充〉
「この袋が皿になる!」をコンセプトに2019年秋から展開する「WILDish」シリーズからは、シリーズ初の惣菜となる「WILDish若鶏から揚げ」(100g)、麺「WILDishねぎ塩豚カルビ焼そば」(240g)、米飯「WILDish牛カルビ焼肉めし」(250g)の3品を発売する。いずれも袋ごとレンジ調理でき、袋を皿がわりにして食べられる。生産工場はから揚げが海外協力工場、麺・米飯が大江工場。
ほか、米飯ではひつまぶし風の味付け和風ごはん「炙り焼きあなごめし」(360g)、ピザでは6インチサイズの「つるし燻りベーコンピザ」(2枚164g)、弁当品で「さつまいもと鶏ひき肉の天ぷら」(4個128g)、「パクっとお好み焼き」(5個110g)、「直火焼きつくねバーグ甘酢だれ」(6個126g)、「おいしく減塩ひじき煮ごまあえきんぴら」の4品、農産品で「すぐに使える かぼちゃ」(170g)、「すぐに使える むきえだまめ」(160g)の2品を発売する。
〈弁当品の絶対量を維持しながら相対的比重下げる方針〉
マルハニチロによれば、家庭用冷食5年間推移(2016年度と2020年10月までの比較、SCI100人当たり購入金額)を見ると、合計で28.3%増、主要カテゴリー別では麺類26.0%増、惣菜75.6%増、米飯22.0%増、中華31.2%増、和風スナック20.4%増、洋風スナック37.6%増、凍菜60.6%増の一方、弁当品は12.7%減と市場が縮小している。こうした中、マルハニチロの半澤貞彦取締役専務執行役員食品部門統括は、構成比の高い弁当品の絶対量は減らさず、前年以上を目指す一方で、食卓惣菜を中心に麺・米飯を強化し、相対的なウェイトを下げていくという方針を示した。
なお、今回の新商品は加工食品・業務用食品・メディケア食品と合わせて79品と、昨春の46品、昨秋の26品から大きく増加。中でも2020年秋新商品発売を見送ったメディケア食品が42品と大きく増え、新商品数全体を押し上げた。
〈冷食日報2021年1月18日付〉