味の素冷凍食品、業務用スイーツはユーザーの変化に対応/2021年春季新商品説明会
味の素冷凍食品は2月1日、オンラインで2021年春季新製品説明会を開いた。フードサービス向け製品として、業務用ではスイーツ類とベジタリアン向け製品を取り上げて紹介した。
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スイーツは居酒屋やホテルのユーザー変化に対応した新製品をそろえた。訪日客が激減した状況にあっても、ベジタリアン市場が広がる可能性があるとして、ベジタリアン向け製品を拡充した。
当季業務用では新製品14品、リニューアル品14品をそろえ、2月16日に全国発売する。
コロナ禍において、居酒屋では大規模宴会が減ったことで、食材の仕入れにおいて出来るだけ在庫を持たないことや、仕入れる食材の量を減らすなどの対策を取っている。他方、テークアウトやデリバリーによって売上げの減少を補う取り組みを行っている。
ホテルビュッフェでは感染防止策として、スタッフによる取り分けや、小分けした上での料理の提供など、手間をかけている状況がある。これら業務用ユーザーの変化に対応して、スイーツの新製品を発売する。
「フリーカットケーキハーフサイズ」は長さ18cmと現行品の半分のサイズにした製品。食材の在庫を持ちたくない、小規模宴会でもロスをなくしたい、というニーズに応える。また小さい冷凍庫しかもっていない小規模居酒屋でも使いやすい製品となった。
フリーカットケーキで売れ筋の「ダブルベリー」、「りんごキャラメル」「クーベルチュールショコラ」の3品をそろえた。
デリバリーやテークアウトメニューに使える製品として、「バスクチーズケーキ」を新発売する。濃厚なチーズ風味としっとりした食感が特徴で、時間がたっても型崩れしにくいため、持ち運びにも安心。
「バスクチーズケーキ」
「個包装プチカップケーキ」は衛生面に配慮しながらビュッフェに使える、一口サイズのカップケーキ。「ブラウニー」「ベイクドチーズ」「抹茶ブラウニー」の3品をそろえた。健康志向・ベジタリアン向け製品を拡充する。コロナ禍で健康志向が加速しているが、これは一過性のものではないと見込まれる。
他方で、提供者が健康志向やベジタリアンに対応したメニューを展開するには、スキルや食材管理が必要で、人手不足の課題もあり難しい。この課題に対して、「ベジタリアン向け」シリーズを強化し、市場定着を図る狙いだ。
味の素冷凍食品では同シリーズ展開の当初、東京五輪を契機にインバウンド需要が増加することを見込んでいた。ただコロナ影響で訪日客が激減した状況にあっても、日本国内でベジタリアン・フレキシタリアン志向の人が増加していることを踏まえ、インバウンド需要だけでない市場の広がりの可能性があるとし、その変化に合わせた提案も必要と考えているとしている。
「ベジタリアン向け」シリーズに、新たにハンバークとキッシュの合計4品を加える。これにより同シリーズは全13品となる。主菜から副菜、おつまみまで幅広いラインアップでベジタリアン向けメニュー展開を応援する。
「大豆ミートバーグ/ミニバーグ」(1個約63g/1個約30g)は大豆ミートを使用した肉不使用のハンバーグ。焼き、スチコン、オーブン、電子レンジ――とマルチ調理に対応している。
「大豆ミートバーグ」
「フリーカット 7種の野菜のキッシュ/3種のきのこのキッシュ」はベジタリアンも食べられるようにリニューアルする。従来よりもコクのある味わいに仕上げた。フリーカットタイプで小さく切り分けてビュッフェに、大きく切り分けてランチプレートに、と幅広く使える。
「フリーカット 7種の野菜のキッシュ」
「ベジタリアン向け餃子(焼調理済)」はリニューアルし、野菜の比率を高めておいしさを高めた。袋のままスチコン、蒸し器、電子レンジで調理可能。「ベジタリアン向け焼売」はタケノコ、刻み生姜を配合し、より豊かな風味に仕上げた。
〈冷食日報2021年2月3日付〉