テーブルマーク、香川の3工場を閉鎖 本社・多度津・善通寺、冷凍そばは外部委託へ、サンバーグのハンバーグ工場は復旧断念

テーブルマークは2月9日、一部自社製品群の見直しとライン統廃合を実施し、これに伴い一部工場の閉鎖や機能変更を行うことを決めた。

香川県では3工場を閉鎖し、県内の他の自社工場に生産機能を移管する。また、そばや一部中華品などは外部への委託生産に切り替える。また2021年1月5日に火災が発生した、ハンバーグを生産するサンバーグ(茨城)第一工場は復旧を断念した。

テーブルマークでは2016年12月に、同社グループにおける「生産体制の再編」を公表し、新工場の建設やライン統廃合など生産性の向上を図ってきた。こうしたなか、市場環境や顧客ニーズなど事業環境の急速な変化に対応するとともに、一層の生産基盤強化を図るために、生産体制のさらなる再編に舵を切る。

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再編の方向性は、
〈1〉生産性のさらなる向上を図るため、ライン統廃合を行い、生産機能を集約すること
〈2〉同社グループで製造する一部品群について、外部生産委託を推進することとして、
〈3〉国内3工場の閉鎖、3工場の機能変更を実施することを決めた。

閉鎖工場は、テーブルマークの本社工場(香川県観音寺市)、多度津工場(香川県仲多度郡多度津町)、善通寺工場(香川県善通寺市)の3工場で、2021年10月末に閉鎖する。閉鎖後は売却を検討している。

機能変更するのは「テーブルマーク山本工場」「一品香食品」「サンバーグ」の3工場。

テーブルマーク山本工場(香川県三豊市)は第一工場を冷凍米飯の基幹工場と位置づけ、第二工場は2022年3月末に操業停止する。第二工場では冷凍そばの生産を集約していたが、外部への生産委託に切り替える。

グループ会社の一品香食品(福岡県糟屋郡久山町)は2棟ある建屋のうち、中華工場を建て替える。新建屋は22年4月に稼働予定で、冷凍うどんの生産機能を追加する。冷凍中華品は新建屋での生産に加え、外部委託によって商品供給を継続する。

サンバーグ(茨城県猿島郡境町)は第二工場で生産する焼成冷凍パンを主要生産品目とし、第一工場で生産してきた一部冷凍ハンバーグを外部へ生産委託する。同第一工場は1月5日に発生した火災により、生産設備への損傷が激しいことから、復旧せずに操業を停止する。

操業を停止する、山本工場の第二工場とサンバーグの第一工場は更地にして今後の活用に備える。

従業員への対応については、グループの他の工場への配置転換を進めるとともに、一部従業員を対象に希望退職の募集や再就職支援などを行う。

〈閉鎖工場概要〉
◆「テーブルマーク本社工場」(香川県観音寺市柞田町、冨原章弘工場長)1966年10月稼働、従業員数158人(2月1日現在、契約・派遣社員含む、以下同様)、敷地面積11,000平方メートル、建築面積6,300平方メートル、主要生産品目=冷凍お好み焼、冷凍たこ焼、冷凍パスタ

◆「テーブルマーク多度津工場」(香川県仲多度郡多度津町、石井敏樹工場長)1973年11月稼働、従業員数49人、敷地面積5,049平方メートル、建築面積1,871平方メートル、主要生産品目=冷凍お好み焼、冷凍たこ焼

◆「テーブルマーク善通寺工場」(香川県善通寺市中村町、石川雅義工場長)1974年11月稼働、従業員数69人、敷地面積4,453平方メートル、建築面積2,597平方メートル、主要生産品目=冷凍うどん。

〈機能変更工場〉
◆「テーブルマーク山本工場」(香川県三豊市山本町、多田俊裕工場長)1971年9月稼働、主要生産品目=冷凍そば、冷凍米飯

◆「一品香食品」(福岡県糟屋郡久山町、安永 勝社長)1963年4月設立、1968年4月稼働、主要生産品目=冷凍餃子・焼売・春巻、冷凍うどん

◆「サンバーグ」(茨城県猿島郡境町、中原征嗣工場長)1972年1月設立・稼働、主要生産品目=冷凍ハンバーグ・ミートボール、焼成冷凍パン。

〈冷食日報2021年2月10日付〉