2021年度も冷凍食品普及活動で消費者キャンペーンを6〜7月実施、特別サイトも展開/首都圏市販冷食連絡協議会
2020年度、市冷協の市販用冷凍食品普及事業では、当初計画では6月中旬に例年実施していた神奈川県の公立高校受験生に向けたイベント「全公立展」への試食ブースを出展、また5月〜7月の2カ月間、消費者キャンペーンを実施予定だった。
しかし、コロナ禍の影響で「全公立展」自体が開催中止となったため、試食ブース出展も中止。また、消費者キャンペーンは、コロナ禍の状況を見ながら時期を10月に、期間を1カ月に変更して実施。告知POPおよび応募用紙を首都圏や周辺地域にある量販店の冷食売場約3,000店舗に配布した。期間を半分にしたこともあり、応募総数は2万8,287通と、前年の4万9,092通の57.6%にとどまったが、1日あたりの応募数は13%増加し、成果を挙げた。
今年度は、既存ユーザーの購入点数拡大を目的に消費者キャンペーンを継続実施。毎日の冷凍食品の活用を促すため、昨年同様のタイトル「毎日おいしい!冷凍食品」キャンペーンと銘打ち、6月1日〜7月31日の2カ月間のスケジュールとする。
また、コロナ禍による暮らし方の変化を捉えて景品を見直し、「おうち時間」の楽しさが広がる調理家電や生活雑貨を採用する。具体的には、対象商品のバーコード6枚応募で▽アイリスオーヤマ「両面ホットプレート」▽おいしいお肉の贈り物HMK(和牛グルメカタログ)――を各30人に、3枚応募で▽ドウシシャ「もくもくクイックスモーカーS」▽JCBギフトカード3,000円分▽冷凍食品詰め合わせ――を各30人に、合計150人にプレゼントする。
これに加え、キャンペーン期間限定でWEBに特別サイトを展開する。市販冷凍食品の啓蒙の目的に、市販冷食を盛り上げる多様な知識や情報を発信。賛助会員メーカー等28社に協力してもらい、各社WEBサイト上の商品情報やアレンジレシピ、工場や企業の紹介動画などにリンクを貼るトップページを用意。また、キャンペーン応募ハガキにQRコードを入れ、スマートフォンでの送客を図る。
一方、「全公立展」での試食ブース出展は、開催が不透明なため未定とする。ただ、主催者側は5月末に開催可否を決定予定で、短期間での試食ブース展開は困難と考えられる。そこで代替企画として、神奈川県で中学3年生に学校を通じて配布される受験情報冊子に、冷凍食品の啓蒙広告の掲出を計画。配布時期が消費者キャンペーンの開催時期とも重なることから、キャンペーンの告知も行い、送客につなげる構え。
〈1〜2月市場好調も2月末から昨年ウラに〉
総会では、全議案が満場一致で可決。今年度も正会員卸企業6社、賛助会員メーカー等28社の体制で運営する。役員は齊藤顕範会長(国分フードクリエイト執行役員首都圏支社長)、菅野進副会長(三菱食品低温事業本部戦略オフィス部長)、戸田将一会計幹事(日本アクセス関東商品部商品第二課課長)および岡村智顧問が留任。会計副監事は、人事異動に伴いケイ低温フーズの松原滋首都圏支社営業部第2ユニット専任課長が就任した。
総会開催にあたりあいさつした齊藤会長は要旨次のように述べた。
「2020年はニューノーマルが浸透し、小売業は差別化のためPB・留型開発注力、来店頻度を上げるためのEDLP化、サステナビリティへの対応強化、プラントベース食品など健康軸の新カテゴリー投入、販促フェアを数多く行うなど多岐に渡る変化があった。首都圏の市販用冷食市場は、SCIデータで1月は前年比121%、2月は113%と引き続き好調。2月単月のカテゴリー別では、素材品が128%、弁当惣菜が95%、夕食惣菜が119%、スナック(米飯、麺含む)が113%となった。素材では、冷凍野菜が簡便性から高止まり、スナックは個食や備蓄用途で米飯、麺類やピザ・グラタン・ドリアが伸びている。ここまで好調だったが、2月下旬からは前年市場拡大のウラ年となる。ニューノーマルが定着する中、当協議会としても需要にあった対応を検討していく。」
〈冷食日報2021年3月26日付〉