〈冷凍ポテト動向〉海上輸送の遅延は2015年港湾スト以上の影響に/米国ポテト協会・友田マネージャーインタビュー
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友田理絵プログラムマネージャーに聞いた。
米国ポテト協会 友田マネージャー
――2020年の動向は
冷凍フライドポテトは、約7割が業務用で残りは市販という内訳だ。
業務用は、2020年4月の緊急事態宣言で需要は落ち込むかと思われたが、想定よりは落ち込まなかった。ポテトの利用が多いファストフード店で需要が大きく増加したことや、デリバリーやテークアウトで広く活用されたことなどが支えた。ただ、全体では若干のマイナスだった。ファミリーレストランの需要減などが影響した。
また、需要はあったものの、海上輸送がひっ迫したためにモノが届きにくかったという点も前年を下回る要因だった。今のところメーカーへの影響は少ないようだが、今回は2015年にアメリカで起きた港湾労働者のストライキの時よりも影響は大きいようだ。協会が聞いた範囲では2021年の秋頃までこの状態が続くという。
市販用は2020年4月の緊急事態宣言の発令から順調に伸びている。また、大きいサイズの商品が順調だった。
――協会の2020年の取り組みは
メニュー提案に力を入れた。特に、テークアウトやデリバリーを初めて行うところもあり、そうしたところにテークアウトでも楽しんでもらえるメニューを紹介した。また、時間が経っても美味しく食べられる商品も訴求した。
――今後の取り組みは
消費者向けだけでなく、業界関係者向けに情報を発信するサイトを立ち上げた。ポテトの種類やテークアウトなどに向いているメニューの情報を発信している。アメリカ産のポテトを認識してもらい、美味しいと思ってもらえるよう情報発信をしていきたい。
〈冷食日報2021年5月28日付〉