「三井食品フードショー2021」開催、テーマは“発見!新しい日常と食のチカラ”

「にっぽん元気マーケット」ゾーン・地方メーカーの冷凍スイーツ類
〈コロナ禍以降の変化踏まえ新しい日常での食の工夫・発見を紹介〉
三井食品は6月16日~17日、横浜市西区のパシフィコ横浜で「三井食品フードショー2021」を開催した。

開催テーマは「発見!新しい日常と食のチカラ」とし、小売業、卸売業、フードサービス関係者ら約3,500人が来場した。同展示会は2020年、コロナ禍の影響で中止となったが、得意先やメーカーから開催を望む声があったという。その声に応え、今年は感染症対策を十分に行った上での開催にこぎつけた。

開催テーマ「発見!新しい日常と食のチカラ」は、コロナ禍以降の生活の大きな変化を踏まえ、新しい日常から生まれた、“食”のちょっとした工夫や新しい発見を紹介するという意図から定めたという。新たな気づきや体験を通じて、気持ちが明るくなる健康で心豊かなライフスタイルの提案を目指した。

提案企画は
▽にっぽん元気マーケット▽加工食品▽業務用食材▽酒類▽日配・惣菜・青果▽ペットケア▽オリジナル商品▽物流▽DX――の9ゾーン・46ブースで展開。

出展社数は、にっぽん元気マーケット131社、総合6社、加工食品86社、業務用55社、酒類47社、日配22社、総菜14社、ペットケア20社の計381社だった。本稿では、本紙関連の展示内容についていくつか紹介する。

〈地方メーカー中心にこだわり冷食・冷凍スイーツ紹介〉
主に地方の優れた商材などを紹介する「にっぽん元気マーケット」ゾーンでは、「冷凍食品の力 ―厳選!こだわり冷食・簡便おつまみと冷凍スィーツのご提案」ブースでこだわりの冷凍食品を紹介。在宅勤務等で家庭内飲食機会が増加する中、簡便なおかずやおつまみ、デザート等の需要が伸長しており、それを捉えた冷凍食品を地方メーカー商品やNB メーカーのこだわり商品から提案していた。

冷凍スイーツでは、帝国ホテルキッチンの冷凍ケーキ類のほか、みれい菓(北海道)やベイクド・アルル(同)など地方メーカーも冷凍スイーツ類を紹介。また、五洋食品(福岡県)がブース出展し、市販用向けの冷凍チーズケーキ類、ホールケーキなど紹介していた。

簡便調理対応では、電子レンジ調理・湯煎調理が可能な地方メーカーの煮魚やおつまみ、ピザ類などの商品を紹介。また、こだわり冷凍食品として、デルソーレが手掛けるリトアニア・マンティンガ社の冷凍パンや、地方メーカーの高付加価値型冷凍食品を集めて提案していた。ほか、ブース出展した餃子計画がグルテンフリーの「UMAUMA 野菜餃子」、ノンミートでアレルゲンにも配慮した「Ve ニッポンのギョーザ」、糖質50%オフ・塩分40%オフの「ゆる糖質オフ餃子」などの健康配慮型のギョーザ類を、あぐり窪川(高知県)がブランド豚・四万十ポークを使った肉ぎょうざ・肉しゅうまい・豚まんなどの商品を紹介していた。

「日配・惣菜・青果」ゾーンの「シニア市場『安全・安心』お食事サポート」ブースでは、老健施設などの人手不足や、在宅介護の負担軽減に対応した武蔵野フーズ、北洋本多フーズの冷凍おかずセット類を紹介。

武蔵野フーズの「楽チンさぽーとでり」シリーズは、温めるだけで提供でき、トレー入りで洗い物も不要な冷凍おかずセット。常食の他、塩分カロリー調整食、たんぱく調整食、やわらか食と幅広いラインアップで多数のメニューを展開している。やわらか食は飽和蒸気料理機でやわらかく仕上げているという。

北洋本多フーズの「やさしい食感。」シリーズは、凍結含浸法を使ったやわらか食のトレー入りおかずセット。同製法により、食材の形、味、香り、色彩を残したまま、歯茎や舌でつぶせるほどのやわらかさを実現し「見た目もおいしい」仕上げとしている。

同ゾーンの「全国漁場横断!FishDeli」ブースでは、家庭での食卓出現頻度が少なくなっている魚メニューの商品を提案。プロトンダイニング(奈良県)は、産地直送素材を使った冷凍寿司や冷凍ミールキットなどを提案した。同社は凍結機メーカー、菱豊フリーズシステムズのグループ会社で、凍結機「プロトン」を使った商品を展開する冷凍食品メーカー。水産品に限らずピザや惣菜なども展開しており、すでに百貨店や大手スーパー、一部CVS でも取り扱いがあり、それら商品も併せて紹介していた。

〈冷食日報2021年6月18日付〉