テーブルマーク2021年秋の新商品戦略、家庭用は簡便・一食完結、業務用は中食対応とユーザーの課題解決
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商品統括部の中尾恒政商品開発部長が開発コンセプトについて説明した。
テーブルマーク 中尾部長
2021年秋季は家庭用冷凍食品で新商品10品、リニューアル品12品を発売する。
家庭用ではコロナ禍で伸長した購入者の間口・奥行を継続して獲得することがテーマとなる。そのための開発コンセプトとして次の4点を掲げる。
第1が素材麺。「料理をする方の増加により伸長した素材麺に、アレンジレシピなど食べ方訴求をすることでさらに利用を促す」。主力の「さぬきうどん5食」でパッケージ表面のアレンジメニューを「明太バターうどん」に変更し、鍋シーズンの秋冬も鍋以外の利用を訴求する。
第2に一食完結品。「昼食利用の増加から伸長した一食完結品に対し、おいしさ+簡単・便利を訴求し、使いやすいことを実感してもらう」。「お皿がいらない」シリーズに新商品「麻婆まぜそば」を追加。既存の中華メニューもリニューアルして、ソースの飛びはねを抑えるため、麺の長さを短くする。パッケージには3ステップ調理のイラストで簡便性を訴求した。
また具付き汁メニューとして「鍋うどん」をシリーズ提案する。鍋焼き、ごま豆乳、塩ちゃんこといった人気フレーバーに、同社の製麺技術によって煮込んでもモチモチした食感が特長のうどんを組み合わせた。
第3に夕食のおかず。「自宅での夕食利用が増加していることから冷凍おかずで、満足感を感じてもらう」。食卓のおかずで最も伸びている唐揚げ市場に、新商品として「若鶏のから揚げ 油淋鶏仕立て」を発売する。トレー入りにすることでソースをたっぷり使用しているのが特長だ。
第4にお弁当。「長年ご愛顧いただいているお弁当商品を継続購入してもらえるよう、よりおいしさを感じてもらえるようにする」。発売25周年の「北海道栗かぼちゃコロッケ」をリニューアルする。秋には新かぼちゃを使用した季節限定品を、穫れたてさつまいもを使用した「おさつちゃん」とともに展開する。
業務用冷食は新商品10品、リニューアル品8品を発売する。
お客様(消費者、提供者)の意識変化をとらえチャネル毎に異なる課題を解決することがテーマ。そのために3つのコンセプトを掲げた。第1が中食への対応。「消費者の意識変化に対応した中食へのスピード感をもった対応」をしていく。コロッケでは断面の彩り、素材を生かした健康感、そしておいしさを兼ね備えた「完熟トマトとチーズソースの包み揚げ」「たんまりブロッコリーフライ」を新発売。米飯では「ジャンバラヤ」を発売。赤みとスパイシーな香りが特長だ。米飯では「ガーリックライス」など2品をリニューアルする。
第2がコロナ収束後を見据えた外食への対応。「外食でコロナ収束後も残ると想定される消費者の意識変化への対応と、特別感の訴求」を図る。冷凍パンから本格感・特別感のある商品を発売する。「ブール(湯種仕込)」「プレッツェルバンズ」の2品。デザートはフタ付きのポーションケーキを2品そろえた。
第3が高齢者向けの提案。「健康寿命延伸に伴う高齢者への食の楽しみの訴求と、提供者の困りごとの解決」を図る。個食包装のスティックシューを2品新発売。この新商品を含め既存のシュークリーム類は現行の40個入りを20個入りに変更。保管場所の確保に配慮した。
〈冷食日報2021年7月21日付〉