「一風堂」運営“力の源ホールディングス”のデリバリー・テイクアウト専門店順調、新業態「博多ジロウ」「辛麺堂」「肉や一風丼」も売上に貢献
ラーメン専門店「一風堂」などを手掛ける力の源ホールディングスのデリバリー・テイクアウト専門店が好調だ。2021年6月に実験店舗として立ち上げ、売上は近隣の自社店舗と比較しても高水準で推移しているという。「一風堂」とは異なる実験ブランドも立ち上げ、徐々に売上も伸びてきているという。
デリバリー・テイクアウト専門の店舗は、東京都新宿区の住宅街にあるクラウドキッチン「Kitchen BASE(キッチンベース)中野」内にある。キッチンの面積は約2坪と小さいながらも、効率的に調理できるようにしている。平日は1人、土日や祝日は2人で行っており、実店舗より人件費を抑えられる。デリバリー・テイクアウトに振り切ることで「オペレーション的にも混乱なく取り組めている」(広報担当)という。
デリバリーなどで使用している麺は、特製の伸びにくい麺を使い、ラーメンに最適なデリバリー専用の容器を使うなど、デリバリーでも店舗相当の食事を楽しめるよう力を入れている。
二郎系ラーメンの「博多ジロウ」や、野菜と旨辛ラーメンの「辛麺堂」、から揚げなどを扱う「肉や一風丼」と、別ブランドも立ち上げた。今の売上は「8割がとんこつラーメンで、2割は他の商品」とのこと。1品を購入した人に、もう1品を追加するキャンペーンの実施も売上増に貢献した。
担当者は「高齢の方が増え続けており、将来的には店にいきたくてもいけない人も出てくる。こうした方にも味わってもらえれば」と語った。今後は健康志向に応えるメニューの追加も検討する。
〈冷食日報2021年8月6日付〉