味の素冷凍食品「For ATHLETE」エナジーギョーザ・コンディショニングギョーザ発売、オンライン限定、アスリートの栄養サポートから誕生

味の素冷凍食品「For ATHLETE」コンディショニングギョーザ(左)、エナジーギョーザ(右)
味の素冷凍食品は8月25日、新ブランド「For ATHLETE(フォー・アスリート)」を立ち上げ、味の素グループによるトップアスリート強化支援事業で提供された、ギョーザの一般発売を開始した。同日開設した公式オンラインストア限定で販売する。

「For ATHLETE」ブランドとして「エナジーギョーザ」と「コンディショニングギョーザ」の2品種を発売する。東京五輪期間中に日本オリンピック委員会(JOC)が設置した栄養強化施設「G-ROADSTATION」で選手らに提供された製品だ。

味の素がJOCとのパートナーシップに基づいて取り組む選手強化支援活動「ビクトリープロジェクト」のシニアディレクターを務める味の素の栗原秀文氏が20年初頭、味の素冷凍食品に依頼を持ち込み、同社の高度な生産技術によって四国工場での生産が実現した。

「エナジーギョーザ」は試合前などのエネルギー摂取を目的としたギョーザ。米粉を使った厚めの皮を使用して豚肉・鶏肉を使った中具を包んでおり、脂質を抑えつつビタミンB1と炭水化物がしっかり摂れる。

「コンディショニングギョーザ」は試合後のコンディション調整を目的としたギョーザ。中具に大豆・鶏肉に野菜がたっぷり入っており、たんぱく質とビタミン類を多く摂れる。

いずれも脂質を抑えるため、赤身肉を使用しているが、味の素グループの酵素の力で肉を柔らかくする「お肉やわらかの素」やアミノ酸技術を活用してパサつかず、おいしく仕上げた。

つけだれなしでおいしく食べられ、油・水なしで簡単に調理できるのもスポーツ栄養にとって重要なポイントとされる。栄養管理をするうえで、焼き油の量やつけだれのラー油などが栄養管理上の誤差を生むためだ。

スポーツに熱心に取り組む部活生や、健康維持のために日々身体を動かす生活者をターゲットにしている。油が少なく、ニンニクが入っていないので、これまであまり利用されていない運動会の弁当などへの利用も促したい考えだ。

公式オンラインストアを開設して、「ForATHLETE」製品を販売する。今後、味の素のオウンドメディアなどとも連携しながらサイトへの誘引を図る。またスポーツイベントなどでサンプリング活動も行っていく考えだ。

オンラインストアについてマーケティング本部新事業開発部の石原敏章部長は「去年新設した新事業開発部の大きなミッションは、切実なニーズをもっている方に商品を届けるというのが基本的考えかただ。そのためにオンラインで双方向のコミュニケーションをとりながら売っていこうとしている。スモールマスにしっかり提供価値を届けるようなカテゴリーもここで展開したい」と話した。

「For ATHLETE」の第2弾としてスイーツの展開も計画している。同社が運営する「GYOZA IT.」でも9月1日からメニューとして提供する。

下保寛取締役専務執行役員は「味の素グループ全体でアスリートを応援するなかで、アスリートの皆さんの毎日のコンディショニングや栄養補給のためには特化したものが必要と分かり、新ブランドの投入に至った」とし、スモールマス市場への対応について「細分化していくニーズのうち、特に切実なニーズがある。おいしさと健康栄養と楽しさに係る価値につながる、切実なニーズがある分野には、今までとはスケールの違う仕事をしていきたい。始まりは小さい売上げでも、将来の事業の柱がそこから生まれることもあると思う。新事業開発部はそこにチャレンジするために立ち上げたセクションだ」と話した。

新事業開発部の石原部長は「『For ATHLETE』ブランドの提供価値は、スポーツ栄養とおいしさ、そして手軽に調理できる冷凍食品ということだ。アスリートの求める食事はバランスの取れた食事だが、サプリメントなどで補っているのが現実だ。味の素グループの持つスポーツ栄養のノウハウ、おいしさ設計技術、冷凍食品が持つ調理の手軽さ。これらをこのブランドに込めて、これが役立つ方々にしっかりアプローチしていきたい」とした。  

〈冷食日報2021年8月26日付〉

味の素冷凍食品 下保氏、栗原氏、岩﨑氏、石原氏

味の素冷凍食品 下保氏、栗原氏、岩﨑氏、石原氏

 
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