キンレイ「お水がいらない博多豚骨ラーメン」、麺屋はなび監修「台湾まぜそば」発売へ、四海樓監修「 元祖皿うどん」リニューアルも
価格はすべてオープン。「お水がいらない 博多豚骨ラーメン」は、地元の人が行くような町のラーメン店の味わいを目指した。「元祖台湾まぜそば」は、麺屋はなびの店主が「うちの店の味だ」と絶賛する仕上がりだったという。「お水がいらない」シリーズなど同社の販売は順調に推移しており、新商品で更なる売上の拡大を図る。
キンレイ「汁なし麺シリーズ麺屋はなび 元祖台湾まぜそば」
新商品「お水がいらない 博多豚骨ラーメン」は、安心感のある九州定番の博多豚骨ラーメンの味を目指して開発した。
同社の調査によると、有名だと思うご当地ラーメンのトップが博多豚骨ラーメンで、次は札幌味噌ラーメン、喜多方ラーメンとなったという。商品化して欲しいラーメンでは、札幌味噌ラーメンに次いで、博多豚骨ラーメンは人気だった。そこで、今回は人気の高い博多豚骨ラーメンの開発に着手した。
実際にさまざまな豚骨ラーメンを食べてみたところ、「福岡のラーメンは多種多様だった」(開発担当)という。そこで、「(お酒を)飲んだ後に美味しく感じる強烈な味ではなく、日常的に食べられる安心感のあるラーメン」として、開発を進めた。
今回の豚骨ラーメンのポイントは、「麺」「スープ」「具材」の3点だ。
麺は、低加水で固さと歯切れのある麺に仕上げた。麺を1晩寝かせて熟成させるなど市、専門店の味わいに近づけている。スープは、自社で炊きだしてコクと香りのある白湯スープに仕上げている。長時間かけて炊きだしたような口当たりも表現できたという。具材はチャーシュー2枚にきくらげ、青ネギを盛り付けている。
「汁なし麺シリーズ 麺屋はなび 元祖台湾まぜそば」は、愛知県に本店を置く、台湾まぜそばの元祖と言われる店「麺屋はなび」が監修した商品だ。鉄鍋で炒めた「麺屋はなび」直伝の台湾ミンチと、魚粉のきいたタレで濃厚な味わいに仕上げた。レンジ調理にも対応している。
こだわったポイントは、店舗で出している台湾ミンチの再現だ。店の味わいに近づけられるよう、効果力の鉄鍋を使用し、調理感を高めた。入念なライン化の検証も行い、炒める温度や時間を細かくコントロールしている。また、たれと面が絡むようにするため、とろみの出る麺にし、まぜだれそのものにもとろみを加えた。
他にも、店舗同様に全粒粉を使ったほか、ミンチ調味料は「麺屋はなび」と同じものを使った。タレのベースは、麺や花火特性のまぜだれを使っている。
リニューアル品の「お水がいらない 四海樓監修 元祖皿うどん」は、風味豊かな具材や、濃厚なちゃんぽんスープが特徴の商品だ。新たに豚肉を加えて具材感をより高めている。
同社の売上は順調に推移し、今年度は前年度比4%増の165億(食品は163億円)を見込む。「お水がいらない」シリーズの出荷数量は、20年に約3,200万食だったが、今年度は約3,500万食の販売と推計する。また、2024年春には三重県内で新工場の竣工も計画している。
〈冷食日報2022年2月3日付〉