【2021年冷凍めん生産数量】11.1%減と7年ぶり減少、市販用が前年大幅増の反動で2ケタ減、業務用も苦戦続く/日本冷凍めん協会

冷凍めん生産量調査(1~12月累計)
日本冷凍めん協会がこのほど発表した「冷凍めん年間生産食数調査」によると、2021年(1~12月)の業務用と市販用を合わせた生産食数は前年比11.1%減(調査協力企業数が毎年変動するため冷食日報算出の参考値)で、2014年以来7年ぶりに前年を下回った。食数は17兆8,670万食だった。

内訳は業務用が前年比8.4%減と2年連続で減、市販用も13.2%減で7年ぶりに減少した。同協会の那須保信専務理事は「業務用は引き続きコロナの影響を受けて苦戦が続いた。市販用は前年の買いだめ需要による大幅増(27.7%増)の裏年だったこと、冬場が暖かく最大ボリュームのうどんで鍋需要が低調だったことなどが影響したと考えられる」と言う。市販用は2ケタ減ではあったが、2年前の2019年は上回っている。

なお、那須専務によれば生産時期の“あや”(12月に生産が多いと翌1月が少ないなど)もあり、実需はこれほど前年を下回っていない可能性もあるという。

調査は冷凍めんを製造する国内メーカー41社(前年43社)を対象とし、協力企業は40社(同41社)だった。郵送式自記入アンケートで行った。「うどん」は前年比2.7%減、業務用が2.7%減、市販用が18.5%減だった。前述の通り前年伸長の裏年で市販用が大きく減少した。加工区分別では「素材めん」が13.3%減と大幅減な一方、セットめん・調理めんは5.0%減にとどめた。

「日本そば」は18.9%減、業務用が28.9%減、市販用が6.8%増と業務用が大幅減。加工区分別でも素材めんが21.9%減だった一方、セットめん・調理めんは1.7%増と伸長した。「中華めん」は4.3%減、業務用が9.0%減、市販用が2.8%増と市販用は伸長。加工区分別でセットめん・調理めんは2.0%増と前年を上回った。

「パスタ」は3.6%増、業務用が6.9%増、市販用が2.3%増といずれも伸長。加工区分別でも素材めんが6.8%増、セットめん・調理めんが2.3%増といずれも伸長している。

焼きそばは5.7%減、業務用が8.2%減、市販用が7.4%増だった。

〈冷食日報2022年4月8日付〉