14年度冷食メーカー、「1~3%台」「10%以上」増収が各3割 新しい需要者拡大に一服感/本紙調査(上)

昨年12月、本紙は冷凍食品メーカー33社から2014年度業績見込みと2015年度の計画、15年度の業界成長予想などを聞いた。

<2014年度の売上げ見込み>

売上げ伸長率を①「前年割れ」②「0~1%未満」③「1~3%台」④「4~6%台」⑤「7~9%台」⑥「10%以上」の6つに分類した。

結果は、「1~3%台」の堅調な伸びとみる企業は有効回答25社中7社(28.0%)、「4~6%台」の好調な伸長を見込むメーカーが3社(12.0%)。「10%以上」の大幅な伸長を見込む企業は7社(28.0%)と多く、「7~9%台」は2社(8.0%)だった。一方で「前年割れ」は3社(12.0%)、「0~1%未満」の横ばいも3社(12.0%)だった。

これを前年の回答と比べると、前年は「1~3%台」が30.4%と最も多く、次いで「前年割れ」が26.1%、「10%以上」21.8%。14年度の成長は「10%以上の伸長」を見込む企業が13年度より増加したことと「前年割れ」が大幅に減少していることがポイント。「10%以上」は 12年度の6.3%から13年に21.8%に、さらに14年度は28.0%になった。「前年割れ」は13年度見通しで増加したが、今回は12年度見通し(12.5%)の水準に戻った。

売上げ堅調の背景は、家庭用冷凍食品はパスタをはじめとする麺類冷凍食品の販売が堅調なこと。また、家庭の昼食や夕食に利用する機会も徐々に増え、弁当需要も堅調。コンビニ需要も大きく増加し、買場の変化が進んだことにある。

業務用は量販店惣菜が好調だったが、給食需要も堅調で事業所給食、弁当給食ともに安定している。学校給食は大きな変化はないが、病院介護給食は引き続き順調に市場を拡大。また、コンビニのレジ周り商品の需要拡大も進んでいる。

また、一方で家庭用売上げが停滞したメーカーの中には、12年~13年に集中したテレビの冷食番組が14年に減り、冷食に初めて接する消費者の伸び悩みがあったことを理由に挙げるところもある。

–全文は本紙にてお読みいただけます。