日本惣菜協会が新春懇親会、35周年記念事業「中食2025」発表
一般社団法人日本惣菜協会は22日、都内ホテルで恒例の新春懇親会および、35周年記念事業として進めている「中食2025」の発表会と、編集に携わった識者によるパネルディスカッションを開催した。会員企業関係者ら、510名が参集した。
今年3月末に刊行予定の「中食2025」は、同協会の35周年を記念して取りまとめているもの。中食がたどった過去10年の変化を検証し、これからの10年はどのような変化を迎えるのか、今後果たすべき役割や課題、将来の飛躍等について取りまとめるもの。今回は、中食2025検討委員会委員長の一橋大学名誉教授・諏訪東京理科大学名誉教授の片岡寛氏が基調講演・コーディネーターを担当し、中央大学商学部教授の木立真直氏、高千穂大学大学院教授の新津重幸氏、味の素執行役員外食デリカ事業部長の八馬史尚氏、ヘルシーピット代表取締役の杉本恵子氏により、「10年後の中食・惣菜産業は?」をテーマにパネルディスカッションが開催された。
懇親会では、新入会員企業として正会員14社、賛助会員8社が紹介された。
懇親会であいさつした堀冨士夫会長(=写真)は「戦後70年を迎えたが、当協会もその半分の35周年を迎え、400社以上が加盟する協会に育った。日本は40年に1度大転換があると言われ、1945年に終戦、85年にプラザ合意でグローバル化が幕を開けた。2025年の予測できない大変革を見据え、中食がどうなるか『中食2025』としてレポートを作成するとともに、本日パネルディスカッションを行った。IPS細胞、自動運転、クラウド、人工知能、マイクロヘリコプターなどさまざまなものがあり2025年がどうなるかは予測できないが食の外部化も60%に至ると言われ、業界が果たす役割への教えとして、そこに向かっていけばいい。協会でも惣菜を“SOUZAI”として、普及活動を行っているが、世界が随分近づいた。今年のBIGニュースとして、外国人技能実習制度に惣菜製造業が認定される運びで、春先にはよい結果が報告できそうだ。また、地域創生においても、惣菜屋は地方のどんなところでも必要で、地域内を元気にするスモールビジネスとしても、重責を担っている。地方のコミュニティが崩壊する中で、人々が繋がる場としても期待される。また、協会として人材育成・教育にも力を入れている中、惣菜管理士の有資格者は2万名目前まで拡大、一昨年から開始したデリカアドバイザーも順調に増えている。そして消費者向けのホームミールマイスター育成にも取り組んでいる」など述べた。
また、来賓として西川公也農林水産大臣、佐藤英道農林水産大臣政務官、板東久美子消費者庁長官、林芳正参議院議員もあいさつ。乾杯のあいさつは、日本アクセスの田中茂治社長が務めた。