14年凍菜輸入高、数量3%減で89.8万t、金額6%増で単価9%上昇
財務省が29日発表した2014年1~12月の冷凍野菜輸入量は前年比2.9%減の89万8,134tとなった。2年連続で前年を下回り、4年ぶりに年間90万tを割り込んだ。ポテトの減少が影響したほか、2ケタ減となった主要品目も目立った。一方で金額ベースでは6.1%増の1,670億8,675万円と大幅に伸長した。1kg当たりの平均単価は186.0円と前年より9.3%上昇している。輸入凍菜の4割以上を占める、中国産は39.8万tと過去最高を更新した前年を下回ったものの、高水準が続いた。
最大品目のポテトは前年を5.8%下回る32万7,035t。トップシェアの米国産が4.1%減の25.3万tと前年に引き続き減少した。当年後半は米国西海岸の労使問題が長引いている影響が出た。一方2位のカナダは27.5%減と前年から一転して大幅に減少した。欧州ではベルギーが2.6%減とマイナスに転じたが、オランダが74.6%増と引き続き伸長した。1㎏当たりの平均単価は135.5円と前年比4.5%上昇した。
枝豆は0.2%増の7万204t。トップシェアの台湾産が3.0%増と2年ぶりの前年比プラス、中国産は3.3%減とマイナスに転じたが、タイ産は1.9%増とプラスに転じた。平均単価は219.8円で前年比6.6%上昇した。
ブロッコリーは12.3%増と2年ぶりに再び前年比プラスとなった。トップシェアの中国産は3.8%増と堅調、2位のエクアドル産は23.7%の大幅増に転じた。ほうれん草は9.7%増と引き続き好調。中国産が11.8%増と牽引している。台湾は6.8%減、ベトナムは前年に引き続き2ケタ減と低迷した。
混合野菜は11.2%の大幅減。中国産が14.7%減と落ち込んだ。米国産も7.5%減と不振が続いた。NZ産も低迷した一方。ベルギー産は4.1%増と堅調だった。さといもは13.5%減。中国産の減少が要因だ。平均単価は269.0円で44.0%上昇した。
大幅増が続いていた、カンショは14.0%減とマイナスに転じた。トップシェアの中国が33.2%減、インドネシアが12.0%減となった。ベトナムは2割増と引き続き伸長した。
中国産は合計で1.3%減の39万8,731t。輸入凍菜全体の44.4%を占めた。数量シェアは前年より0.8ポイント上昇した。さといも、枝豆、ポテト、混合野菜、カンショ、タケノコがマイナスとなったが、ほうれん草、ブロッコリー、インゲン、エンドウ、ゴボウ、コーン–が前年を上回った。金額ベースでは9.1%増と大幅に上昇した。1kg当たり平均単価は205.3円で、前年より10.6%上昇した。