家庭用冷食1%増343億円、業務用6%増357億円-日水第3四半期
日本水産はこのほど15年春夏新商品を発表したが、大木伸介取締役執行役員食品事業執行は同社単体の第3四半期(4~12月)の業績概要を説明した。売上高は前期比5%増2,714億円、水産事業11%増1,007億円、食品事業3%増1,603億円、ファイン事業15%減104億円。食品事業のカテゴリー別内訳は、家庭用冷凍食品1%増343億円、家庭用練り製品10%増159億円、家庭用ハムソーセージ7%増100億円、常温食品4%減143億円、業務用食品6%増357億円、以上食品小計3%増1,102億円、チルド事業3%増487億円。
日水の大木食品事業執行は「市場環境の変化に対応することが重要」として、5つの変化ポイントを挙げた。
①買う場所の変化=都市部の小型sMが台頭。シニア・有職主婦への利便性が向上し、生鮮・美味しさ・少量・買い物がしやすい。シニアの買い物はスーパー7割、移動時間は10分未満が6割、移動手段は徒歩5割。ドラッグも好調、一方GMsが不振。sMのライフ、ヨークベニマル、ヤオコー、ベルクなどが既存店売上高好調。ローカルsMは不調。②全国人口減も都市部に人口集中、地方人口減も地方都市部に集中。地方を含め都市部での提案活動が大事。③外国人観顧客が増加。東京五輪の20年までに来日外国人目標2,000万人。人口減少社会の日本にとって外国人観光客の取り込みは重要。外国人観光客は和食がキー。④国の成長戦略では規制緩和がチャンス。一般食品に新たに機能性表示が可能になる動きがある。また、地方創生では生産拠点としての地方にチャンスが生まれる。⑤二極化への対応。ゆとりあるシニアはプレミアム少量、ゆとりのない30代はリーズナブル適量と、進む二極化に新たなアプローチが必要。また、「プレミアム(ハレの日)」と「簡便(日常)」の二極化が顕著。
加えて、大木食品事業執行は「消費者の健康志向、国産への回帰、より安全の意識はさらに強まっている」と述べた。