日清フーズ、15年春家庭用冷食はブランド価値と品質を向上
日清フーズは、2015年春の家庭用冷凍食品の新商品7、リニューアル品17の合計24品目を3月2日から、全国で発売する。販売目標は15億円。4日、都内で新商品発表会を開催した。同社は昨年、冷凍食品の全商品ブラッシュアップを行っており、今回は看板商品の強化刷新に主眼を置いたものとなった。
今回の新商品(常温含む)の開発方針について、岩橋恭彦取締役加工食品事業部長は市場・消費者ニーズのキーワードが▽簡単便利▽質・価値▽内食拡大–である中「消費増税後の内食拡大をチャンスと捉え、新たなニーズに対応した新製品と変化に対応したMD・販促活動で市場活性化に貢献したい」とし、①ブランド価値向上②高品質③新技術–をテーマに質と価値の向上を図ると説明した。
冷凍食品において①ではブランド20周年となる「青の洞窟」の強化、②では同社の看板商品である「マ・マー 金のスペシャリテ」「マ・マー 大盛りスパゲティ」「マ・マー お弁当用スパゲティ」のグレードアップが対応するものとなる(③には主に常温新商品が対応する)。
同社によれば、1人前冷凍パスタ市場において高価格帯市場規模は前年比約5割増と急伸長しているところ、そこに対応する高価格帯の「青の洞窟」ブランドでは、昨秋新発売した「青の洞窟PREMIUM」シリーズを、通常の「青の洞窟」シリーズとは差別化したパッケージへ変更することでよりプレミアム感を追求するとともに、同シリーズから大きめのあさり、海老、いかと揚げなす、パセリをぜい沢に使用した新商品「3種魚介のペスカトーレ」(320g/540円)を発売し、ラインアップを拡充する。それに加え、生タイプのパスタを使った「青の洞窟 ラザニア・エミリアーナ」(250g/500円)も発売。常温製品で好評のラザニア製品を冷食にも投入する。
レギュラー価格帯の「マ・マー 金のスペシャリテ」シリーズでは、看板商品である「ソテースパゲティ ナポリタン」「なす入りミートソース」の品質を向上させてリニューアル。99年に発売し、冷凍パスタ市場シェアNo.1の「ソテースパゲティ ナポリタン」は、外食市場のトレンドにむ合わせ、強みであるソテー感を向上させるとともにジューシーさも加えて品質向上を図る。
また新商品「海老トマトクリーム」(300g/330円)「きのことほうれん草」(305g/330円)の2品を追加してラインアップ強化を図るとともに、シリーズ全品(新商品も合わせて7品)のパッケージをよりシズル感を際立たせたものにリニューアルする。
ほか、レギュラー価格帯のパスタでは「マ・マー ゴールド」シリーズの新商品として人気の和食系メニュー「まろやか醤油仕立てのきのこと野沢菜」(285g/300円)を発売するとともに、「チーズのカルボナーラ」をシズルが映え、よりおいしさの伝わるパッケージ色に変更。準高価格帯のトレイ入り「マ・マー クロのスペシャリテ」シリーズでは新商品「ゆずの香りひろがる あさり旨塩」(285g/390円)を発売する。
1人前冷凍パスタ市場で伸長する大盛りカテゴリーでは、トップシェア(12年11月~14年11月・金額ベース)を誇る「マ・マー大盛りスパゲティ」シリーズをリニューアル。人気メニュー「ナポリタン」「ミートソース」「カルボナーラ」の3品を、ソース量と麺のバランスを見直すことなどでさらに満足度を高めるようリニューアルするとともに、全品(計5品)のパッケージを「量も味も満足」というコンセプトがより伝わるよう、力強さとシズル感あるデザインに変更する。