日清食品冷凍、「スパ王プレミアム」を刷新 ブランド強化図る

日清食品冷凍は2015年春の新商品発売に合わせて、「スパ王プレミアム」「同BIG」「もちっと生パスタ」を刷新する。出荷価格の改定に伴い品質を向上させるほか、ロゴを変更し「身近で洗練されたブランドにステージアップ」していきたい考えだ。一方、新たな食シーンの提案として、おにぎりの新シリーズ「日清 にぎっ太」やパスタ「日清 シェフズプレミアム」では「俺のイタリアン」監修商品を新提案する。「チキンラーメン 金の炒飯」は販売エリアを拡大、ワンディッシュタイプの「日清ソロッタ」は関東エリア限定で本格展開を始める。

日清食品冷凍は6日、同本社で2015年春の新商品発表会を開いた。当季は新商品11品、リニューアル品22品、発売地区拡大1品をそろえた。

春夏の開発テーマとしては「ブランドの強化」と「新たな食シーンの提案」を掲げる。

同社では14年度の冷凍食品の総市場は2~3%前年度を下回ると推計しており、特に牽引役だった個食麺が初めて前年割れになると見込む。パスタも成長が鈍化するなか、消費者とのコミュニケーションを強めてブランド強化を図る必要性が高まっている。特に「中間価格帯」を中心に拡大を図る方針だ。

「スパ王プレミアム」はこれまでの黒を基調とした重厚なロゴデザインを青をベースに変えて親しみやすさを訴求する。「同 BIG」「もちっと生パスタ」を含め、出荷価格の改定に伴って全商品について増量や原料の品位向上などリニューアルを施す。

「スパ王プレミアム」では新商品も次の3品投入する。「ベーコンとマッシュルームの入ったトリュフクリーム」(282g=写真)、「まいたけとほうれん草のたらこクリーム」(267g)、「ベーコンとほうれん草のチーズカルボナーラ」(287g)–。シリーズ全11品で展開する。

「BIG」は麺とソースを増量し、さらに食べ応えある一品に。「もちっと生パスタ」もロゴイメージをスパ王プレミアムに合わせて青ベースに変更。中身もソースを約10%増量し、より口当たりの良い仕上がりにした。

「冷凍 日清焼そば」は従来の別添粉末ソースから新開発の“直がけスパイシーソース”製法に変更。冷凍食品でイメージする簡便な調理法となった。

おにぎりシリーズには新たに「日清 カップヌードルおにぎり カレー2個入」(200g)を品ぞろえに加える。カップヌードルカレーならではのスパイシーでまろやかなコク深い味わいに仕上げた。具材にはチェダー&ゴーダミックスチーズ、ダイスミンチ、ジャガイモ、ニンジンを入れている。

おにぎりでは新シリーズ「にぎっ太」を立ち上げる。既存のおにぎりシリーズよりもワンランク上の贅沢な仕立てで、カプセル型レンジ容器のデザインにも和食らしさを加えて、高級感を演出している。「にぎっ太 あなごめし2個入」「同 まつたけ入り地鶏の鶏めし2個入」(各200g)の2品をそろえた。和食のほかに今後は、世界各国の味に広げていく考えだ。

パスタでは高価格帯商品として「日清シェフズプレミアム」から人気外食店「俺のイタリアン」の岡崎大輔シェフが監修した商品を発売する。「俺のイタリアン監修 オマール海老仕立てのトマトクリームソース」(302g)、「同 炙り牛挽肉のボロネーゼ」(295g)の2品。前者は卵を練り込んだ本格的な平打ち生パスタ(タリアテッレ)を、後者はデュラム小麦のセモリナ100%のやや細めのスパゲティを、それぞれ使用。今後のシリーズ展開も視野に入れる。

「日清 チキンラーメン 金の炒飯」(450g)は昨年12月に西日本、中部エリア限定で発売していたが、今春から全国発売する。リピート購入の傾向が強いことから東日本での展開にも期待をかける。

「日清ソロッタ」はパスタと前菜、デザートのワンプレート商品。昨秋からテスト販売を行ってきたが、関東エリア限定で本格展開を始める。駅前の惣菜強化店舗などを中心に展開する方針だ。