ニチレイ15年3月期連結業績は6.7%増収・11.6%営業増益
ニチレイが12日、発表した15年3月期連結業績は、売上高はコア事業を中心に拡大し、前年比6.7%増5,452億6,600万円、営業利益はコスト上昇の影響を受けた低温物流事業が減益となったものの、主力商品の販売が好調に推移した加工食品事業の業績改善が進んだことから11.6%増176億1,500万円、経常利益は18.5%増171億1,100万円と増収増益だった。当期純利益も前年比9.0%増97億0,100万円と増益だった。
今期(16年3月期)は、売上高が3.0%減5,290億円、営業利益が6.2%増187億円と減収増益を計画する。
15年3月期の主なセグメント別業績は次の通り。
【加工食品事業】売上高が7.3%増2,192億5,000万円、営業利益が64.4%増55億8,600万円と増収増益。船橋第二工場の本格稼働や既存工場の生産体制の整備などにより生産能力の増強と効率化を推進し、家庭用マーケットは前年を若干下回る一方、業務用では中食需要が堅調に推移する市場環境のなか、主力商品の販売拡大に注力したことや海外子会社の売上げも貢献し増収。円安による原材料・仕入コスト上昇の影響があったものの、増収効果や生産性の改善・価格改定などのコスト吸収策が寄与し増益となった。
カテゴリー別で、家庭用調理冷凍食品は、冷凍米飯需要の増加に対応し、さらなるおいしさと品質を追求した「本格炒め炒飯」「本格焼おにぎり」や、船橋第二工場にて生産した「ミニハンバーグ」の販売が好調に推移し、4.6%増597億3,100万円と増収。
業務用調理冷凍食品は、業態別ニーズに合わせた主要カテゴリーの商品開発を強化したことなどにより、中食向けを中心にチキン加工品やコロッケ、春巻などの取扱いが拡大し、6.0%増965億3,800万円と増収。
農産加工品は、家庭用では枝豆やブロッコリー、業務用では、ほうれん草などの「そのまま使えるシリーズ」の販売が順調に推移し、2.1%増196億6,800万円と増収。
海外(14年1月~12月)は、北米冷凍食品市場におけるアジアンフーズの取扱いが伸長したことに加え、タイ子会社のEU向けチキン加工品の販売が好調に推移し、22.5%増266億6,600万円と大幅な増収。
その他も9.3%増166億5,100万円と増収と、いずれのカテゴリーも増収だった。