日本冷凍めん協会が総会開催、今年度はHACCP対応に取り組み
日本冷凍めん協会は11日、都内ホテルで第12回通常総会を開催し、会員企業28社の代表ら、70人以上が参集した。総会では事業報告、事業計画、決算、予算等議案がすべて全会一致で可決した。
役員改選は、所属企業の人事異動により理事2人が交代(フレッシュ・フード・サービスの田中康裕社長から吉田昌弘新社長(6月25日付)へ、マ・マーマカロニの小松宏彦前社長から野口和孝社長へ)したほか、今年3月20日に逝去した安田征伍・安田製麺所会長が退任となり、理事は1人減の13人となった。
平成27年度の事業計画では、消費者の食の安心・安全への関心が高まっていることなどを受け、フードディフェンス(FD)上のリスク管理、今春施行された消費者庁の食品表示基準への対応のため、会員への勉強会・研修を積極的に行うほか、同協会の認定事業であるRMK認定工場には、HACCP義務化に向けた動きに対し、工場監査、勉強会を通じて指導等を実施するとした。また、RMK認定制度、RMK認定マークの価値向上を図るとし、Facebookプレゼントキャンペーンなど新規WEBプロモーションを実施するほか、リアルプロモーションとして11月に開催される「チーズフェスタ2015」に出展するという。
総会であいさつした日野三代春会長(テーブルマーク社長)は「昨年は消費税増税の影響もあり冷凍めん市場はマイナスとなったが、15年は経済のゆるやかな回復とともに市場も少しずつ回復している。品質向上、安全性がますます重要になり、我々も努力せねばならない。会員各社と信頼性を高め、さらに冷凍めん市場を盛り上げたい」など述べた。
また、来賓としてあいさつした農水省食料産業局食品製造卸売課の大豆生田清志食料産業調査官は「現在農水省は“攻めの農政”を展開し、2014年の農林水産物の輸出額は前年比11%増の6,117億円と、初めて6000億円を突破し、2年連続で過去最高を更新した。平成32年の1兆円を目指し、オールジャパンでまだまだ伸ばしたい。昨今は海外でラーメン、うどんがブームとなり、日本食の人気メニューとなっているほか、訪日外国人が1,300万人を超え、今後ますます増えそうだ。さまざまな麺類を海外の人に食べてもらうチャンスとなっている。一方で、HACCPを求める国際的な動きがあり、国内でも安心安全への要求が高まっている。内外ともに裏切らぬよう体制を整え、HACCP普及を一層推進せねばならない」など述べた。