物流管理の効率化・経費削減で売上高95億円に再挑戦-大京食品大翔会

業務用食品卸の大京食品(窪田洋司社長=写真)は11日、取引先メーカーと組織する「第36回大翔会」を東京の帝国ホテルで開催した。窪田社長は増収減益にも社員とメーカー協力に感謝し、音声ピッキングシステムなど物流改革を断行し財務改革に努め、再び95億円の目標を宣言した。

窪田社長は「食材、資材、物流が大変値上げした1年だった。前期は売上目標95億円を掲げ、89億6,000万円と2億7,000万円増にしたが、経常利益は6,100万円と600万円減となり増収減益となった。特に物流費が増大し、一時は赤字を覚悟するところまで行った。経営大改革を断行し、会社のあるべき姿を皆が勉強し、理解し自覚して、損する経営ではいけないと項目ごとに見直しして採算の合わない得意先を改善。本当に社員の隅々まで頑張り利益率をアップした結果で、社員には感謝の念でいっぱい。価値ある経営とは利益の出るスタンスを守ることと想い返すほど、創業53年の中で1番社員に感謝した1年だった。大翔会メーカー様のご協力にあらためて感謝する。今後も物流の大改革を強化し、お客様に喜ばれ、利益のでる企業づくりに取り組む。設備投資を行いクレームも減った。今年はさらに財務改善にも取り組む」とあいさつした。

河倉基弘常務は「大改革を徹底し妥協なく実践した結果、売上増にも経常は減益する厳しい結果となった。しかし社員は研修成果を実践し、妥協のない行動をした結果と信じる。経費削減に注力したが吸収できなかった点から今期は利益確保に全力を挙げる。会社は人。新総合物流システムに力を入れ、昨年10月には音声ピッキングを稼働し高い評価を受けた。新販売システムも構築し新ネットワークシステムが完成した。国の中小企業への補助金対象社となり、各種のシステム化は国にも高く評価された。今期は、採算・物流制度・管理費の向上に努め、経費削減を押し進め、100億円に向かって前進する」と報告した。

今期について、安川浩常務は「前期は様々な値上げの中で、日配弁当、事業所給食、病院のお客様はほとんど値上げができなかった。人手不足に現場が悩む中、どう顧客に取り組むかを考え、営業形態を業態別から地域別に3年間変えてきたが、一部仕出し弁当で専門担当者を戻した。担当に徹底することが人手不足の現場や栄養士の力となり売上増につながると期待する。また注文が複雑化したため医療シルバー施設を統合。音声ピッキング導入でミスや残業もなくなり、仕事が楽しくなったと聞く。配送委託先のフレッシュロジステックスとは毎月物流会議を行って高効率化を推進しており、今期は売上95億円の目標に再挑戦し、利益1億円を目指す」と述べた。

新会員となった味のちぬや、今津秀社長は「香川県で昭和51年に創業し、現在コロッケ中心の冷食メーカーとして売上200億円超の会社に成長した。大京食品様のお役立ちに頑張りたい」とあいさつした。

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