味の素、北米・ウィンザー社オークランド工場に冷凍米飯ライン新設
味の素は28日、北米での冷凍食品事業拡大に向け、冷凍米飯の事業基盤を強化すると発表した。味の素ウィンザー社(以下「AWI社」)のオークランド工場に冷凍米飯生産ラインを新設し、生産能力の増強と、北米全土への効率的な供給体制を実現する。これにより高品質で差別化された冷凍米飯を同社の販売基盤で展開し、北米における冷凍食品事業の拡大を加速する狙いだ。投資金額は約2,000万米ドル(約24億円)で、2016年9月から本格稼働する。
北米の冷凍食品市場は約400億米ドル(約5兆円※2014年度味の素推定)、そのうち日本食・アジア食カテゴリーにおける冷凍米飯市場は約1.2億米ドル(約145億円)で、毎年2ケタ伸長を続けているという。味の素は2000年に北米で冷凍食品事業を開始して以来、高品質冷凍米飯を中核製品の一つとして展開しており、順調に事業を拡大してきた。
北米では具材入りで味付けされた日本食・アジア食の冷凍米飯類が人気で、現状でもAWI社はこの市場で47%のトップシェアを占めているという。
アメリカ西部のポートランド工場では現在、炊飯から味付け、包装までの一貫生産ラインを保有しており、味の素冷凍食品の生産技術とAWI社の開発技術の融合により、技術に裏付けされた高品質な冷凍米飯を生産しているが、今般、AWI社が約2,000万米ドル(約24億円)を投じて、アメリカ東部に位置するオークランド工場に高品質冷凍米飯の一貫生産ラインを新設する。
これにより、アメリカ西部に位置する既存のポートランド工場と合わせて生産能力が1.5倍に増強される。なお、オークランド工場はポートランド工場同様、UsDA畜肉加工の認可工場であり、高品質でスペシャリティを有する冷凍米飯の生産が可能。今後は、東西2つの生産拠点から効率良く北米全土に製品を供給することで、北米全土をカバーするAWI社の強固な販売基盤を通じて日本食・アジア食の冷凍食品を拡売し、冷凍食品事業全体の飛躍的拡大を図る。