加工食品事業、利益重視の施策徹底し増益幅拡大-ニチレイ第3四半期
ニチレイは16年3月期第3四半期業績を2日発表した(一部既報)。売上高は前年比3.7%増4,093億200万円、営業利益38.0%増187億2,200万円、経常利益39.0%増186億5,700万円、純利益52.1%増117億4,100万円と増収大幅増益となった。通期予想は期初予想通り売上高1.4%増5,271億円、営業利益14.9%増200億円、経常利益14.8%増194億円、当期純利益26.1%増120億円。
セグメント別の概況では、加工食品事業の売上高は3.0%増1,513億2,600万円、営業利益は69.6%増64億9,500万円。大幅増益は①前年度実施の価格改定②工場再編により工場の稼働率を適正化する施策が奏功、自営工場の稼働率向上、それに伴う量産効果による。
加工食品事業のうち家庭用調理品は1.8%増349億7,200万円、業務用調理品は2.7%減656億6,300万円、農産加工品8.0%増144億5,100万円、海外18.1%増228億2,400万円、その他9.0%増134億1,400万円。家庭用調理品は主力の米飯類が伸長し増収。
リニューアルした「本格炒め炒飯」の販売促進策強化により米飯類好調が継続し、「本格炒め炒飯」は二桁の伸長を続けている。業務用調理品は引き続き利益率を重視した商品施策の徹底により減収も、営業利益は前期実施の価格改定の利益改善効果に加え、国内生産体制強化に伴う集約・効率化の寄与も高まり増益だった。
海外は米国のイノバジアン・クイジーンの販売が引き続き好調に推移し増収。タイのGFPTニチレイ(GFN)は主にタイ国内販売相場の低迷により減収となったものの、営業利益はバーツ安に伴う輸出採算の改善やコスト低減効果もあり、通期見込みに沿って進捗。海外全体では為替換算影響もあり増収。