次期中計目標の営業利益1,500億円も十分実現できる=味の素西井社長
味の素は2月26日、都内ホテルで春季経済記者懇談会を開催、西井孝明社長が中期経営計画の進捗状況や17年4月から始まる次期中計の方針などを説明した。
西井社長は16年度が最終年度の今中計に関して「今3月期の営業利益は業績予想の860億円の達成がほぼ確実で、最終目標の910億円の1年前倒し達成も視野に入った。次期中計の最終目標である営業利益1,500億円も十分に実現できる」と述べた。
日本食品、海外食品、アミノサイエンスとも好調であり、それぞれの概要を説明。日本食品については、「単身やシニア夫婦など世帯形態が多様化、さらに食ニーズは複雑化、多様化している。これに対応するため、独自技術や独自素材等によるSpecialty(独自価値)とFor One(一人の生活者にとって価値のある商品)を掛け合わせることで拡大していく」方針だ。その結果、15年4~12月のドライ品の家庭用は1%増、外食用は4%増など市場を上回る実績となっている。また、冷凍食品の家庭用は外部環境が1%減、味の素の冷凍食品も1%減に対し、業務用は外部環境が横ばい、味の素は2%増と好調。
また2月に新発売した「お肉やわらかの素」や「あらびき肉入り麻婆」シリーズも好調という。昨年8月に発売した味の素冷凍食品の「ザ・チャーハン」も販売好調で、15年度で47億円の販売を見込み、炒飯市場は1.4倍に、市場シェア№1、新規ユーザー20%獲得に貢献している。
次に来年4月から始まる次期中期計画の考え方などを明らかにした。最終の20年度には確かなグローバル・スペシャリティ・カンパニーとなり、グローバル食品メーカートップ10の仲間入りを実現することが最終目標となる。そのためには人財(基幹職人事制度の改定)、組織(グローバルコーポレートの設置)、ルール(グローバル・ガバナンス・ポリシーのグループ全体への適用)の三位一体の改革を行う。
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