ニッスイ、家庭用冷食「ニンニクマシマシ豚まぜそば」発売、冷食利用頻度が高い若年層向けに、「至福の味わいチキンライス」なども展開/2023年春夏商品
ニッスイは3月1日、2023年春・夏新商品で、家庭用冷凍食品では新商品7品・リニューアル品7品の計14品を全国で発売する。
全体の新商品コンセプトである「お客様の多様化するニーズに寄り添い、食でWellness Life の実現に貢献します」にもとづき、健康志向の高まりに対応する「Healty」、生活スタイルやニーズの多様化に対応する「Satisfaction」、節約志向・生活防衛意識の高まりに対応する「Smart」と、3つのテーマに対応した商品を投入し、健やかな生活とサステナブルな未来の実現を目指す。
新商品7品の内訳は麺類1品、ワンプレート1品、米飯1品、食卓惣菜1品、スナック(ハピもぐスナックチキン)2品、水産素材1品と幅広く揃えた。1月24日に都内で開催した新商品発表会で、家庭用冷凍食品の開発背景などについては、熊谷賢一家庭用食品部長が説明した。
市場動向について、熊谷部長によれば、2022年上期の家庭用冷食市場規模(金額)は、コロナ前の2019年費で116.4%と伸長し、弁当品以外のすべてのカテゴリーで伸長。また、購入率も2019年上期比で108.6%と伸長しており、獲得した新規ユーザーの定着により市場が拡大したと考えられる。
また、その購入率の動向を見ると、男女とも単身者と若年層の利用人数が増加。特に若年層は利用頻度も高く、エントリーユーザーの定着がポイントになるという。
そうした中、麺類では「わが家の麺自慢 ニンニクマシマシ豚まぜそば」(380g)を発売する。ガッツリきいたニンニクと、くせになる濃厚豚骨スープが特徴の汁なし麺。国産小麦「ゆめちから」をブレンドし、コシがあり香り豊かな自家製太麺を使用する。具材には、真空調理加熱製法でしっとり柔らかな特製豚バラチャーシュー2枚、メンマ、ほうれん草を使用する。調理方法は電子レンジ、生産工場は香川県協力工場。
開発背景には冷凍麺市場は2021年、2018年比で163%と成長を続けており、特に汁なし麺は同228%(汁あり麺は同148%)と伸長。さらに既存の汁なし麺商品は男性20~40代がメインユーザーであることが挙げられる。そして、年代別の麺の嗜好性を調べた調査によれば、若い世代は「こってり」「とんこつ」の濃厚な味付けを好む人が多いほか、ある調査ではコロナ禍で対面機会が減少する中、平日でもニンニク料理を食べる人が増えているという。
米飯では「至福の味わい チキンライス」(550g)を発売。充実したおうち時間をこだわりのメニューを楽しみながら過ごしたい「本格こだわり層」に向けて、洋食店と同じ製法でコクと香りを再現した。原料に発酵バター、ミルポワペースト、甘みと旨みの強い2種のトマトを使用。具材をトマトケチャップとペーストで煮詰めるプロの調理方法を再現し、鶏肉の中まで味が染み込み、コクと旨みを増した。さらに独自製法「香りアップ製法」を採用し、発酵バターの芳醇な香り、トマトの甘い香りを引き出した。調理方法は電子レンジ・フライパン、生産工場は八王子総合工場。
開発背景として、チキンライスは一定の支持がある一方、手作りだと食感がべたつき、味のバランスや濃厚さを再現するのが難しいことが挙げられる。そこで、鶏肉や野菜の旨みのある本格的なチキンライスを開発コンセプトにしたという。
ワンプレート商品では、昨秋より展開している「まんぞくプレート」シリーズから、3品目となる「ふっくらごはんとチキン南蛮」(330g)を発売する。
「まんぞくプレート」シリーズは、若年層の男性に向け、おいしさにこだわった白飯と、ごはんと相性の良い主菜・副菜をセットにした「食べてほっとする飽きのこない」ワンプレートがコンセプト。ごはんはコシヒカリをブレンドした米を釜炊きしてふっくら仕上げた。チキン南蛮は国産銘柄鶏「森林どり」の胸肉を、塩麹でやわらかくして揚げ、自家製タルタルソースは玉ねぎの粒感があり、ごはんとも相性の良い味付けに仕上げた。副菜は揚げ茄子、ゆでたいんげんを添えている。
若手料理人コンペティション優秀者と審査員からなるコミュニティ「CLUB RED」に所属する若手シェフが監修した。調理方法は電子レンジ、生産工場は千葉県協力工場。
開発背景として、冷凍ワンプレート市場の拡大が挙げられる。2021年度の市場規模は直近5年で3.6倍の72億円と推計され、特に単身男性の利用が増えているという。
〈冷食日報2023年1月27日付〉