日清製粉ウェルナ 冷凍自販機向けパスタ展開、“もちもち生パスタ”ボロネーゼ・カルボナーラなど3月からテスト販売
日清製粉ウェルナは業務用市場での新たな提案として、冷凍自販機専用のパスタを開発し、社員食堂やビジネスホテル、工場などでテスト販売を3月から行う。
この商品はスーパーなどでは販売しない方針で、人手不足に悩む飲食店などに向けて提案する。本格販売は夏ごろを予定する。また、新商品として「IQF(バラ凍結)パスタ」シリーズ3品と、「パスタ・ステラ」シリーズに2品を追加する。
日清製粉ウェルナでは2023年春発売の新商品の重点テーマの1つに、「業務用市場での『ソリューション型新製品開発』~冷凍自販機専用パスタの開発・テスト販売~」を掲げている。その取り組みとして、3月から冷凍自販機専用の冷凍パスタ5品のテスト販売を行う。
冷凍自販機は、2021年1月にサンデン・リテールシステムが「ど冷(ひ)えもん」を発売し、設置台数は2022年12月末時点で6000台を突破するペースで出荷されている。飲食店や食品卸などの店頭に設置されていることが多く、おいてある商品の多くは「家庭で調理する必要があるもの」「飲食店の料理」「プロユースの食材」などだ。そこに日清製粉ウェルナは着目し、扱いの少ない、日常的に利用でき、手頃で、その場で喫食できる利便性の高い商品を提案する。
今回発売する冷凍自販機向けのパスタは業務用レンジならば3分以内に調理でき、トレーとフォークをセットにしている。販売価格は350円~500円を想定する。トレーのサイズは冷凍自販機への格納に適したサイズに調整した。担当者は「できるだけ商品を入れられるよう、既存の商品とは異なる形に仕上げた」と話す。
想定している販売先は、社員食堂や工場、シェアオフィス、ビジネスホテル、アミューズメント施設など。社員食堂の閉鎖などが増えつつある中、人手をかけずにさまざまな食事を楽しめるよう商品を提案する。テスト販売を3月から開始し、今夏には本格販売の実施を予定する。
「IQF(バラ凍結)パスタ」シリーズは、ゆで時間約30秒で調理できるため、仕込みの簡便化と調理の効率化を実現した商品群だ。現場の人手不足の解決につながるという。外食や惣菜、テイクアウトなど、さまざまな用途で活用できる。2021年度に発売して以降、さまざまな業界からの引き合いがあり、2022年度は前年度から約2倍の出荷を見込む。
新商品は「マ・マー THE PRO IQF(バラ凍結)MINI ペンネリガーテ(トマトパウダー入り)」、「マ・マー THE PRO IQF(バラ凍結)MINI ペンネリガーテ(ほうれん草ペースト入り)」、「マ・マー THE PRO IQF(バラ凍結)MINI リガトーニ」の3品を発売する。冷凍弁当や惣菜、カフェをターゲットに、彩りのあるメニューを提案する。Webではレシピコンテンツを充実させる。
「パスタ・ステラ」シリーズは、多彩なメニューを電子レンジで、誰にでも簡単に調理できる商品として販売しており、人手不足の現場から支持されている。22年度の販売数は前年度比で1.5倍を見込む。今回は「マ・マー THEPRO PASTA STELLA トマトソース」と 「マ・マー THEPRO PASTA STELLA バジルソース」を発売する。新メニューの追加で、シリーズラインナップは9品となる。
〈冷食日報2023年2月14日付〉