極洋「だんどり上手」やわらか豚ローススライスなど発表、手間削減に寄与/2023年春の新商品

極洋は2月22日、東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急で新商品発表会を開催した。2023年春の新商品として、市販用商品9品、業務用商品20品を展開する。
うち市販用は冷凍3品、缶詰6品、業務用は冷凍15品、フローズンチルド3品、超低温流通保管品2品となる。業務用では、2023年で10周年を迎える「だんどり上手」シリーズから、新たに畜肉商品8品を追加。ラインナップを拡大し、さらなるブランド強化を図る。
今回の開発テーマは「おいしく 健康に だんどりよく!」とした。国内労働力人口の減少が進む中、コロナ禍からの本格的経済活動再開により、中長期的・短期的にも労働力不足の深刻化が予測される。そうしたなかで、プロの調理現場の人手不足解消や、増加する共働き・単身世帯向けに手間削減に寄与する商品を投入する。
業務用冷凍食品「だんどり上手」シリーズは、人手不足の調理現場のニーズに応えるため、骨なし切り身から誕生し、2023年で10周年を迎えた。同シリーズは、人手不足・簡便調理ニーズを背景に成長し、直近ではコロナ禍の影響で足ぶみしているものの、年間60億円規模に達しているという。
今回、新たに「やわらかお肉」8品を発売。肉本来の味が楽しめ、料理のバリエーションが広がる素材シリーズの牛・豚計6品と、自然解凍後そのまま食べられる味付けシリーズの鶏肉加工品2品を提案する。
素材シリーズは、凍ったまま調理でき、冷めてもやわらかく、おいしく食べられる牛・豚の素材品。
生タイプの商品として、
▽やわらか豚バラスライス
▽やわらか豚もも切り落とし
▽やわらか豚ローススライス
▽やわらか牛肩切り落とし(各500g)
――の4品を発売。自然な食感を活かしつつ、漬け込み技術でスジをやわらかくしており、食べやすく仕上げた。
ボイルタイプの商品として
▽やわらかボイル牛バラスライス
▽やわらかボイル豚肩スライス(各500g)
――の2品を発売。やわらか加工後にボイルしており、調理時間の短縮につながる。素材シリーズの生産工場はいずれも国内協力工場。
味付けシリーズでは
▽やわらかグリルチキンステーキ(300g)
▽やわらか若鶏のねぎ塩焼き(345g)
――の2品を発売。主に施設・給食向けに、鶏肉をやわらかく仕上げた。食べやすく3つにカットされており、自然解凍で食べられるため手間削減につながる。味付けシリーズの生産工場はいずれも中国協力工場。

また、骨なし切り身シリーズでは新たな魚種を追加し「シロガネダラ切身(骨なし)」(60g×5枚/70g×5枚/80g×5枚)を発売。シロガネダラは、カナダで水揚げされるメルルーサの一種で、すり身ではポピュラーな魚種。同社オーシャンキングでも使用しているという。しっとりやわらかな身質でクセがなく、和洋中どんな料理にも合わせやすい。製造工場は海外協力工場。
焼き魚シリーズからは「サーモン塩焼き(骨なし)」(20g×10枚)を発売。カラフトマスを使用した焼魚で、解凍してそのまま食べられる。製造工場はKYOKUYO GLOBAL SEAFOODS(タイ)。なお、今回の新商品、今後の展開も含めて「だんどり上手」シリーズの2年後の販売目標は魚で100億円、肉で20億円、計120億円と現在の2倍の規模を目指していく。
ほか、業務用冷凍食品の新商品は次の通り。
「おさしみベジタブル」でアボカド味を追加するとともに、トマト味、コーン味を刷新して新商品として発売(各240g)。「おさしみベジタブル」は、野菜の新しい食べ方を提案するプラントベースの商品。アボカド味は鮮やかな緑色が特徴で、寿司やカルパッチョ、サラダを彩り、映える1皿を演出する。また、パッケージを刷新し、市販ルートでの販売も検討する。製造工場は極洋食品塩釜工場。
「みなみマグロかま煮付け」(300g)は、たっぷりと身のついた脂ののったカマを、にんにくと生姜が効いた甘辛い自家製たれで煮付けた。製造工場は国内協力工場。
「焼き芋コロッケ」(10個350g)は、収穫後に定温でじっくり寝かせ甘さを最大限に引き出した茨城県産のさつまいも「紅天使」の焼き芋ペーストを使用したこだわりのコロッケ。製造工場は極洋食品塩釜工場。
〈冷食日報2023年2月24日付〉