帝国ホテルキッチン、2023冷食新商品は「食べるスープ」と「ラザーニャ」、缶詰は洋風惣菜に挑戦、高質品需要の食シーン広げる
帝国ホテルキッチンは6月30日、2023年度新商品を発表した。
旗艦ブランドである「帝国ホテル」ブランドから、具材たっぷりのスープなど冷凍食品4品と新ジャンルの洋風惣菜缶詰3品を、一部を除き10月1日に発売する。ギフトや百貨店、高質スーパーへの導入を進める。また帝国ホテルのホテルショップやオンラインショップでも取り扱う。
新型コロナウイルス禍以降の消費の大きな変化で、より高品質で高付加価値な商品を家庭で食べたいという需要に応えるために、帝国ホテルキッチンでは2021年12月にフルコースメニューになる商品を発売した。これらの商品の好評を受けて、さまざまな食シーンで多様化するニーズに応える商品を品ぞろえした。
冷凍食品は、スープ3品(10月1日発売)とラザニア(12月1日発売)の計4品を発売する。
スープは、1品で満足できる具材たっぷりの「食べるスープ」をそろえた。ラインナップは、「うずら豆とマッケローニのスープ」「鶏むね肉と雑穀のミネストラ」「白いんげん豆とオレッキエッテのジェノバ風スープ」。
朝食や手軽に済ませたいランチの食シーンを狙い、袋のまま簡単に電子レンジで調理できる仕様とした。帝国ホテルキッチンの冷食としては初めて化粧箱なしの包装形態も採用する。ギフトを軸に店頭販売も見据える。
「帝国ホテル うずら豆とマッケローニのスープ」(150g、税込972円)は、うずら豆やキャベツなどの野菜にマカロニを加えた具材感のあるスープ。チキンブイヨンに豆のペーストを加えてコクのある味わいに仕上げた。
「帝国ホテル 鶏むね肉と雑穀のミネストラ」(150g、税込972円)は、具材に鶏むね肉と雑穀米を使用。スープはスパイスの風味がほのかに香りさっぱりと食べられるのが特徴。
「帝国ホテル 白いんげん豆とオレッキエッテのジェノバ風スープ」(150g、税込1296円)は、白いんげん豆と野菜の自然な甘みとベーコン、チキンブイヨンの旨みをきかせ、ジェノバペーストで風味豊かに仕上げた。
ギフトでは5食セットの「地中海風食べるスープセット」(税込5400円、送料込)も発売する。かつてあった帝国ホテルのイタリアレストランのシェフも務めた下川明宏取締役料理長は「見た目よりも軽く繊細な味付けになっている。冷凍なので再現性が高く、そのままレストランで出せる仕上がりになっている」と自信を見せた。
冷食の新商品のラザニア「帝国ホテル ラザーニャ ボローニャ風」はアルミトレイ入りのオーブントースター調理品。赤ワインを使って丁寧に煮込んだオリジナルボロネーゼソースと、チーズを加えた濃厚なベシャメルソースが特徴。トースターで香ばしく焼き上げて食べる。
調理時間は25分だが、トースターで焼き上げる香ばしい仕上がりを優先した。クリスマスをターゲットに12月1日に発売する。通販、生協、店頭と各販路に垂直立ち上げを図る。
洋風惣菜缶詰は、帝国ホテルらしい「ワインによく合うオードブル商品」を求めるお客の要望に応えて商品化した。発売は10月1日。
「帝国ホテルエスカルゴのブルゴーニュ風」(65g〔固形量30g〕税込864円)は、やわらかなエスカルゴをガーリック風味の香草バターで仕上げた。
「サーモンのエスカベーシュ」(85g〔固形量45g〕税込864円)は、国産秋鮭をすっきりとしたレモン風味でマリネした。爽やかな酸味を楽しめる。
「鴨のコンフィ」(85g〔固形量55g〕税込972円)は、鴨肉とインゲン豆を低温でじっくり煮込み、旨みを閉じ込めた。
そのほかギフトセットとして「洋風惣菜缶詰グルメセット」(6缶、税込5400円/12缶税込1万800円)を発売する。
下川料理長は「少ない量でも満足できる味にしている。試作を重ねて、缶詰としては満足いく仕上がりとなった。エスカルゴなどは香草の香りなどは缶詰にしたら台無しになるのではないかと思っていたが、しっかり香りが残っている」と述べた。
福本雅志社長は「帝国ホテルでもバイキングレストランは8月にリニューアルオープンして、洋食以外に中華も和食も提供する。今回はイタリアンが多いが、当社も中華や和食も次のチャレンジとして考えたい」と述べた。
〈冷食日報2023年7月4日付〉