ニチレイフーズ、香ばしさに新技術「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」発売、家庭用ワンプレート参入「三ツ星プレート」なども/2023年秋季新商品
ニチレイフーズは7月12日、2023年秋季新商品を発表した。
家庭用ではパーソナルユース需要に向けて、新技術を投入した「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」や、新規参入となるワンプレートの「三ツ星プレート」シリーズを発売する。業務用では「美味しさの追求」に軸足を置き、ニチレイフーズ最高品質のハンバーグやシェフ監修でフリーズチルドのトレイ入りパスタを発売する。
家庭用冷食では新商品11品、リニューアル品11品を9月1日に一部を除き全国発売する。清川吾朗執行役員家庭用事業部長は、家庭用の戦略スローガンである「新規需要創造への挑戦」と「力強いカテゴリー政策の推進」に、「こだわりの美味しさ」「パーソナルユース」「健康感」の3つのコンセプトで当季新商品を発売するとした。
目玉商品が「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」(1人前355g)だ。麺は片面のみしっかり焼くことで香ばしさとほぐれやすさを両立させ、レンジ調理することで焼いた香ばしさを高める新製法(特許出願済)を採用した。
容器にオリジナル2段トレイを採用し、上段トレイの五目あんは具材の大きいカットサイズと食感にこだわった。具材はレンジ加熱後にトレイから滑り落とすだけという形態も特徴だ。店頭活動など大々的に展開し、冷食マーケットを活性化していく、と力を込めた商品だ。
ニチレイフーズによれば、あんかけ焼きそば市場は全体で570億円、そのうち手作りが260億円、外食が220億円と大部分を占める。冷食は60億円規模とチルド惣菜の30億円を大きく上回るものの、「麺の焼目や食感」「具材感」「あんの香り立ち」といった冷食でしか表現できない要素があり、成長余地は大きいと見込む。
ニチレイフーズでは、ワンプレートのセット商品への新規参入も行う。
「三ツ星プレート」シリーズは贅沢おかずと自家製生パスタのワンプレートが売り文句となる。山形工場の生パスタと、業務用で培った知見を注いだハンバーグやチキンを組み合わせて、ちょっと贅沢な1食完結型のワンプレートに仕上げた。清川執行役員は「おいしさを追求してマーケットを拡大したい」としている。
「三ツ星プレート」は、「デミグラスハンバーグ&ナポリタン」「チキンステーキ&クリームパスタ」「チキン南蛮&ボロネーゼ」の3品を発売する。各1食300g。
ワンプレート商品は直近5年で市場が3倍に拡大しているという。冷食の当日開封率が上昇しており、冷食の用途が保存から即食に変化しており、他方で食品ロスの観点から冷凍弁当への注目が今後強まると見て、冷凍ワンプレート市場はさらなる成長が見込めるとしている。
健康感の視点からは「ささみブロッコリー」(260g)を発売する。高タンパク・低脂質の鶏ささみのスライスとブロッコリーを組み合わせて薄い塩味を付けた商品。パッケージ表面で栄養成分を訴求している。
重点カテゴリーの米飯・チキン・スナックにもそれぞれ新商品を投入する。
米飯では2023年春、福岡に新工場を立ち上げ、供給力を高めるとともに、更なるおいしさを追求する体制を整えた。当季は炒飯・ピラフ・おにぎりのすべてに新商品を投入する。
「高菜炒飯」(430g)は新工場の立地を生かして、地元九州産の高菜漬けを使った。西日本地域限定発売となる。
そのほか「焦がしバター醤油のきのこバターピラフ」(450g)は過去に実績のあるメニューのリバイバル。今年度に入っても店頭の回転が好調なおにぎりアソートの「美味三昧シリーズ」に「もちもちおこわ 美味三昧」(3種240g)を追加投入する。
チキンでは「やみつきねぎ塩焼き鳥」(240g)とトップシールトレイの「今日は家飲み」シリーズから「アスパラチーズささみ焼き」(125g)を、スナックには今川焼にトレンドの「生チョコ」を取り入れた「今川焼(とろける生チョコ仕立て)」(5個入315g)をそれぞれ新発売する。
〈冷食日報2023年7月13日付〉