明治 冷凍食品「ラザニア3個入」発売、生パスタ使用で差別化図る、地域限定で分割トレーのグラタン展開も/2023年秋新商品
明治は8月10日、2023年秋の冷凍食品の新商品を発表した。
カテゴリートップのグラタン・ドリアの3個入りシリーズに新商品としてラザニアを発売。生パスタを使用して差別化を図っている。
また、地域限定で分割トレーを使ったグラタンを発売。1食100gの小容量タイプで、食卓のもう1品やシニア層に訴求する。当季の冷食の新商品は4品(一部地域限定)、パッケージリニューアルが5品。いずれも8月下旬に発売する。
当季の商品展開では、物価上昇に対応した「価格パフォーマンス」、簡便・時短の「タイムパフォーマンス」、手軽に野菜や栄養を摂れる「健康パフォーマンス」――の3つのパフォーマンスを重視する方針だ。
新商品「明治 ラザニア3個入」(540g)は、5層構造でもちもちした食感の生パスタが特徴。なめらかでコクのあるホワイトソースの上に、独自配合によるもちもちの生パスタ、2種類のトマト原料を使用したトマト風味豊かなミートソース、さらに生パスタ、ホワイトソース――で5層を構成。トッピングにゴーダチーズとパセリを使用している。
生パスタは配合を工夫し、レンジ調理しても弾力があり、もちもちした噛み応えを実現した。冷凍ラザニア市場は2022年度では、2019年比で2倍に拡大しているという。またコストコやピカールなどでもラザニアを取り扱っており、今後さらに食卓への浸透を見込める。一方で同社は20年にグラタン・ドリアの供給を優先するためにラザニアを終売していた。
今回、生パスタを使用することで品質面で特徴を出し、3個入りシリーズのコスパの良さを打ち出す。
関東エリア限定の新商品として「明治 食卓に洋食もう1品」シリーズのグラタン2品を発売する。商品設計のポイントは〈1〉シニア層の食事の付け合わせの1品に便利な「小分け」「小容量」〈2〉シニア層の摂取意向が高い栄養素「カルシウム」「たんぱく質」を配合〈3〉電子レンジの簡単調理〈4〉カルシウム・たんぱく質との親和性が高い乳製品メニューであるグラタン――といった点。
「明治 食卓に洋食もう1品 北海道産生乳のクリーミーチキングラタン」(200g〔2個入〕)は分割トレーを採用、乳由来のたんぱく質とビタミンDを加えて栄養強化している。1個当たりたんぱく質6.3g、ビタミンD1.8μg。
「明治 食卓に洋食もう1品 十勝産チーズのほくほくポテトグラタン」(200g〔2個入〕)は乳由来のカルシウムとビタミンD入り。1個当たりカルシウム158mg、ビタミンD1.7μg。60代以上のシニア層には「小分け」や「少量」のニーズが高い一方、冷食の小分け・少量の商品はおかずやおつまみなど比較的若年層向けのメニューが多い。今回は洋食メニューのグラタンでさらに栄養強化して健康面も訴求する。
ホテルニューオータニ監修の「明治 贅沢洋食 チキングラタン」は既存品を2個入り規格にして新発売する。これまで専門店商品の棚に陳列されることが多かったが、2個入りにすることで従来よりも幅広い売場展開を提案する。スナック売場の商品単価が上昇していることから、想定する500円前後の売価でもスナック売場と専門店売場のいずれにも展開できると見込む。
「銀座カリードリア」には7月下旬から、「銀座カリードリア2個入 数量限定チーズまみれ」を数量限定で発売する。トッピングに通常のゴーダチーズにモッツァレラチーズを加えることで、通常品よりも2倍のチーズ使用量となっている。カレーの需要が伸長する夏に数量限定品で購買を促す。9月末までの販売を見込む。
〈冷食日報2023年8月14日付〉