味の素冷凍食品、お客様に寄り添った格別なスイーツ「フレック®スペシャリテ」を新発売、内藤氏「高い品質と簡便性を共に実現」
味の素冷凍食品(株)は8月4日、外食、ホテル、病院・介護施設給食など様々な業態に対応した業務用商品を新発売した。コロナ禍の行動制限が緩和され、業務用市場が活気づく中、ホテルビュッフェを彩る高品質なスイーツや、厨房での調理労力を低減させる製品、食物アレルギーに配慮した商品など、現場の課題解決をサポ―トする。
味の素冷凍食品製品戦略部フードサービスグループ長の内藤裕史氏に、新商品開発の狙いや商品特徴について話を聞いた。
「味の素グループは、事業を通じて社会価値と経済価値を共創する取り組みにより成長してきた。このASV(Ajinomoto Group Creating Shared Value)の考え方を大事に、お客様のお悩みを解決する研ぎ澄まされた商品群で、お客様への貢献度をより一層高めていきたい」。
内藤氏は新商品開発の狙いをこのように語った。
業務用市場の提供現場では、需要増加を受けて人手不足が深刻化しており、特にホテル業態の市場回復は顕著だ。7月31日に観光庁が発表した宿泊旅行統計調査によると、6月はついにコロナ前19年同月宿泊者数を上回った。しかも、そのけん引役は日本人が多く、今後、中国のビザがあければ、より一層の需要が見込まれる。そうした市場の動きを見据え、現場の課題解決のため、おいしさはもちろん、効率性や簡便性も兼ね揃えた製品ラインナップを揃えた。
業務用シェアNo.1のケーキでは、提供者に寄り添い格別なスイーツをお届けすることを約束する「フレック®スペシャリテ」として、「フリーカットケーキ」と「カット済みケーキ」シリーズを発売した。自由にカットしてアレンジできる「フリーカットケーキ」からは、カカオの濃厚で深い味わいを実現したチョコレートケーキ4品と、濃厚さと爽やかさを贅沢に味わうチーズケーキ1品。切る手間なく使える「カット済みケーキ」からは、カカオの濃厚で深い味わいを実現したチョコレートケーキ2品を揃えた。
今回特にこだわったのはチョコレートケーキだ。「チョコレートケーキは季節に関係なく人気で、回転率も高い。味の素グループの独自技術を活かし、使用するチョコレートのカカオマスやカカオバターなど原料も厳選し、配合も自社で行い、お客様が誇りを持って提供できるよう、こだわりの品質に仕上げた。スイーツで食事を召し上がる方々を笑顔にしたいというお客様の想いに寄り添い続け、開発した商品である」と力を込めた。
同時に、「品質だけではお役立ちはできない」とも補足。「現場ではすぐに提供するため、カットの手間さえも削減したいという要望がある。そこで、品質を維持しつつ冷凍状態からカットできる技術を開発し、お客様にとって便利で使い勝手が良い商品に仕上げた」と話した。
新商品では、「調理時間や手間は削減したいが、メニューの味付けにはこだわりたい」そんなシェフの要望に応えた「シェフが仕上げる」シリーズに3品を投入。下ごしらえや加熱工程を済ませておくことで、シェフの調理にかける時間や手間を削減。最終工程の味付けや仕上げ、盛り付けに注力できる商品である。
また、「ビュッフェで長時間提供すると皮が硬くなる」という課題には、「乾き知らず点心」シリーズ2品を投入。せいろに入れて1時間経っても皮が硬くなりにくいので、ビュッフェでも安心して提供できる。
さらに、「アレルゲン対応シリーズ」からは、小麦・卵・乳原料不使用の「若鶏の唐揚げ」「国産鶏のレモンバジルナゲット」2品を発売。「修学旅行生にはアレルギーを持つ児童・生徒もいて、アレルギーのある方だけが違うお膳を食べている風景を変えたい。そんなシェフの想いに応えた。現場の手間削減とシェフの心のつらさを少しでも低減できれば」と期待をかける。
このように、現場の様々な課題解消に向けて、高い品質と簡便性を新商品では追求した。
「我々はプロのシェフやパティシエになるつもりは毛頭なく、業務用現場のお客様を強力に支えられる存在になりたい。満足してもらえるクオリティで、かつ簡便性も同時に兼ね揃える商品をこれからも作り続けていく」と抱負を語った。