冷食協、横澤夏子さん迎え「冷凍食品の日」消費者イベント開催
日本冷凍食品協会(冷食協)は10月18日、「冷凍食品の日」を記念した消費者PRイベント「10月18日は『冷凍食品の日』~べんりとおいしいのその先へ 冷凍食品~」を東京都中央区のロイヤルパークホテルで開催し、一般消費者から公募した招待客約200人が参加した。同協会では、広報事業の一環として同様のイベントを毎年開催している。今年は女性お笑い芸人で3児の母でもある横澤夏子さん(=写真中右)をゲストに迎え、4年ぶりに第2部の試食会をビュッフェ形式で開催した。
第1部では、横澤さんと洋食料理家で冷凍食品アンバサダーも務める三國清三シェフに加え、「冷凍王子」こと、冷凍食品コンサルタントの西川剛史氏(ベフロティ代表取締役)の3人でトークセッションを展開。横澤さんは仕事のかたわら3歳、2歳、4カ月と幼い3児の母でもあり、毎日多忙な中で家族の食事の支度に頭を悩ませ、冷凍食品は欠かせない存在だという。「最近のスーパーは冷凍食品売場が広く、洋服を選ぶようなワクワク感がある」など話した。
そして横澤さんの、子どもたちが一生懸命作っても食べてくれない、こぼしてしまうという悩みに対し三國シェフは、20年以上にわたり実施してきた小学生の子どもたちへの食育・味覚の授業「KIDS-シェフ」(主催:ヤヨイサンフーズ、一般社団法人国際食文化交流協会)での経験も踏まえ、「子どもの小脳は8歳、大脳は12歳くらいに完成する。12歳までに甘い・しょっぱい・酸っぱい・苦い・旨味という“5味”を感じられることで五感がぱっと開いて豊かな感情が芽生える。一方で小脳が完成する8歳まではこぼす、嫌いなものがあるのは当たり前。無理して押し付けず、好きなものに織り交ぜてみては」などアドバイスした。
西川氏は冷凍食品の基礎知識を伝えつつ、「冷凍食品を使うと手抜きだという罪悪感はまだまだある。でも実は“手間抜き”で“タイパ”が良く、時間をかけずにおいしく健康的な食事を提供できる。冷凍食品を使うとスマートでカッコいいとなるよう、啓蒙活動を続けたい」とトークショーを締めた。
また、横澤さんが壇上で西川氏考案の冷凍エビシューマイのアレンジレシピ「エビシューマイのエビチリ風」を調理。試食ではとても美味しいと驚いていた。
第2部では、ロイヤルパークホテルのシェフが考案した、冷凍食品の特長を活かしたアレンジメニューのコース料理を、来場者にビュッフェ形式で提供した。
開催にあたってあいさつした冷食協の大櫛顕也会長(ニチレイ社長)は、要旨次のように話した。
大櫛会長=コロナが5類に分類されて以降、外で食事をする機会が多くなっていると思う。コロナ禍の中では内食で冷食を活用した方も多いと思うが、実は外でもレストラン、ファストフード、居酒屋、ホテルバイキング、スーパー惣菜など幅広く冷食が使われている。第2部の試食でその使われ方、おいしさを実感していただきたい。
第1部では子育て中の横澤さんに日々の食事のお話など伺う。日々の仕事や家庭で忙しくても、食事は睡眠、運動と並び、人の身体・心の健康のために非常に重要だと言われる。冷食を活用することで時間の余裕や多彩なメニューに加え食品ロス削減にも繋がるというメリットがある。冷食が食生活をより豊かにする一助になればと思う。
〈外食回復以降も家庭用も堅調、まだまだ市場は伸びしろ=大櫛会長〉
イベント第1部終了後、大櫛会長が記者団の取材に応じた。
足元の市場については「5月のコロナ5類化以降、外食が回復しているが、上期が終わって家庭用市場の売上は前年を上回っていると見ている。値上げによる買い控えも一部あり、ものによって凹凸はあると思うが、市場全体は下がっていない。一方業務用はデータの取り方にもよるがコロナ前の19年度を上回っていると見ている。1人当たりの冷食消費量を見れば欧米に比べるとまだまだ少なく、市場の伸びしろはまだ大きくあると思う」など話した。
〈冷食日報2023年10月19日付〉