コープデリ、ミールキット10周年を記念した説明会・試食会を開催
コープデリ生活協同組合連合会は10月25日、同生協のミールキット発売10周年を記念し、コープデリ連合会本部(埼玉県さいたま市南区)で報道向けに説明会・試食会を開催した。商品説明は宅配CXデザイン部デザイングループ 宇都宮絵美さん、質疑応答は宅配戦略商品開発室 高野義一さんが行った。
コープデリのミールキットは2013年から販売を開始。夕食のメインおかずの料理キットとして組合員(ユーザー)の定評を得て、現在までで1.4億食以上利用されている。組合員の声を直接商品に反映できるという大きな利点を活かし、普段使いとしてユーザーのくらしに寄り添う商品を掲げ「使い続けられる」ことに重きをおいて商品開発に取り組んでいるという。
21年には冷凍ミールキットブランド「ビストロデリ」を販売開始している。コンセプトは「調理体験」+「魚メニュー」+「保存性」による新たな感動で、コロナ禍における市場動向と消費者ニーズの変化、チルドミールキットユーザーから寄せられた声によって誕生した。菌数コントロールの実現により生魚のキット化を可能にしたことで、ミールキットでは品質保存が難しかった魚料理を中心に商品展開を進めている。
商品の特長はミールキットに同封されたレシピカードだ。このレシピカードはユーザーからのコメント欄を設けており、毎週350枚以上のレシピカードが送られてくる。21年にリニューアルされた新デザインでは、盛付け画像の全商品を掲載、裏面の調理工程をステップ式にしてわかりやすく図解するなど、ユーザーである組合員の誰もが商品を簡単に調理できるような工夫が施されている。
また同生協はミールキット容器とフタの回収によるケミカルリサイクルにも取り組んでいる。ユーザーの協力のもと回収された容器は8割を超えていると述べており、生協との強固な信頼関係をうかがうことができた。
このほど行われた試食会では▽「9品目の八宝菜(海老・帆立・いか)」2~3人前820円(税抜)▽「豚唐揚げたっぷり!3種の素を使った酢豚」2~3人前(税抜)▽「植物由来のお肉で作る オイスター香る!チンジャオロースー」2人前898円(税抜)の計3品を、参加者に調理体験を行ってもらいながら提供した。
「9品目の八宝菜」はミールキット部門で人気ベスト2にランクインしており、油と片栗粉を用意するだけで調理が可能だ。そのほか人気ベストには1位にビビンバ、3位に酢豚がランクインしている。
「豚唐揚げたっぷり!3種の酢を使った酢豚」は食べ応えのある唐揚げと米酢・米黒酢・りんご酢をブレンドした濃く深いタレが特長。油を用意するだけで簡単に調理ができる。
「植物由来のお肉で作る オイスター香る!チンジャオロースー」は3品の中では唯一の冷凍ミールキット(事前解凍不要)となっている。使用する肉は伝統的日本食のこんにゃくとおからから作られたプラントミートだ。ユーザーの健康意識の高まりや要望を受け、生協では植物由来の商品提供を今後も進めていく予定だという。同商品は豚肉が好きなユーザーからも好評を得ており、こちらも油を用意するだけで調理が完成する。
上記3品全てが10分ほどの調理時間で完成するようになっている。そのほか▽「八角香る!ルーロファン」(台湾風とろとろ豚バラご飯) 2人前1020円(税抜)▽「秋田強度料理きりたんぽ鍋(比内地鶏だし使用スープ)」2~3人前1520円(税抜)▽「バターチキンカレー+ラッシー風ドリンク+ハムマカロニサラダ」2人前1220円(税抜)などの展示も行われた。
試食会の最後に行われた質疑応答では、高野さんが報道陣の質問に応え「ミールキットを一食食べれば満足できるようなおいしさ、満足感を基調に、今後もユーザーが日々の食事として飽きない味を追求していく」と述べた。また冷凍ミールキットについては「商品の消費期限を延ばすという製造側・ユーザー側双方のニーズにあわせ、今後もさまざまな商品を展開していく」とした。
〈冷食日報2023年10月26日付〉