「もうやんカレー」デリバリー限定商品を発売、店舗と同じカレールーを使用/ワナイート
〈USENグループが販売手掛ける〉
USEN-NEXT HOLDINGSのグループ会社であるWannaEat(ワナイート、東京都品川区)は、人気のスパイスカレー専門店「もうやんカレー」とコラボレーションしたデリバリー専門ブランド「もうやんカレー EXPRESS」を立ち上げ、12月12日から販売を開始する。店舗と同じカレーソースを使用し、店舗で人気のメニューや、デリバリー限定商品などを提供する。まずは東京・神奈川・大阪にある6拠点で扱い、2024年には100店規模まで広げることを目指す。
「もうやんカレー」はフランチャイズ店を含め全13店舗を展開する人気のカレー専門店。通常のカレーと比べて野菜や果物を3倍ほど使っているほか、オリーブオイルや米油も使い、漢方薬膳オリジナル熟成スパイスによるグルテンフリーのカレーに仕上げている。
ワナイートは、フードやスイーツなど複数の飲食ブランドの商品を、イートインやテイクアウト、デリバリーなどで提供できるようにするサービス「フーシェア」を手掛けている。飲食営業許可をもつ店舗や施設にワナイート側から食材などを届けて、拠点が導入した飲食ブランドの商品を販売できるようにしている。現在は「東京チカラめし」など110以上のブランドが参画しており、トレンドを踏まえて加盟ブランドの入れ替えなども行っている。今回新たにスタートするデリバリーはこのサービスの新ブランドとして開始する。
カレーソースは店舗と同じものを使用している。冷凍状態で拠点まで届けるため、味の誤差はほとんどないという。
メニューは「チーズカレー」(1,800円、以下すべて税込み)や「スパイシーラタトゥイユカレー」(1,800円)、「キノコカレー」(1,800円)などの人気商品を扱うほか、肉を増量した「肉肉肉カレー」(2,500円)や「炭火焼きチキンカレー」(2,200円)といったボリューム感のあるメニュー、「牛タンカレー」(2,300円)や「もうやん風タコライス」(2,000円)といった過去に人気のメニューなどを販売する。
11月22日に行われた会見で、もうやんカレーの辻智太郎社長は「店のカレーソースを使っているのでその味を楽しんで欲しい」と語った。
ワナイートの牧本天増社長は「このカレーを食べた翌日の体調は本当に良い。多くの人に食べてもらえるよう広げられれば」と力を込めた。
〈「冷凍だからこそ味を再現できる」もうやんカレー社長〉
もうやんカレーでは、通販で冷凍カレーを販売している。辻社長は「レトルトの場合、加熱殺菌をする際にスパイスの香りを失ってしまったり、パウチの鉄臭さを気にされる方もいる。冷凍だと輸送コストは高いけど、味をしっかり再現できるので、非常に良い」と話す。
今回のデリバリーの取り組みでも、冷凍状態で商品を販売拠点に届けるため、「店舗とまったく同じ味」(辻社長)と太鼓判を押す。
ワナイートの牧本社長も冷凍市場の拡大に期待を寄せている。「ミシュランの星を獲得した有名店も冷凍商品を販売している。味の再現度も高い」と話す。また、「販売拠点においても調理は非常にネックだが、冷凍された商品の場合は味の違いがほとんどない。都市部で人気の料理店を楽しみたいというニーズや、飲食店の少ないベッドタウンなどに向けて、本格的な味わいと届けられれば」と語る。
デリバリー市場については「市場はコロナの終息で確かに以前よりは落ち着いているが、市場自体は伸びていて、ウーバーイーツでも2ケタ成長を続けている」と明かす。
今後について、牧本社長は「海外展開を目指しており、その際、冷凍技術を活用した展開は味を落とさないなどのメリットがある。実現に向けて取り組みを進めたい」と意気込んだ。
〈冷食日報2023年11月24日付〉