“炒め&追い”の「W(ダブル)キムチ炒飯」発売、「お弁当にGood!」シリーズは「小さな便利おかず」に刷新/ニチレイフーズ2024年春季新商品
ニチレイフーズは11日、2024年春季新商品を発表した。家庭用に「W(ダブル)キムチ炒飯」を新発売する。炒め工程で旨みを引き立てた「炒めキムチ」と後工程で加えて食感を出した「追いキムチ」の“Wキムチ”という独自製法が特徴だ。家庭での手作りから需要を取り込み、冷凍炒飯市場の拡大を図る。また新規需要創造に向けて新たに、健康と朝食を結び付けた提案を行う。
家庭用では新商品を冷食で12品、リニューアル品を冷食で17品、常温で2品そろえ、一部を除き3月1日に全国発売する。
清川吾朗執行役員家庭用事業部長は家庭用事業部戦略スローガンである「力強いカテゴリー政策の推進」と「新規需要創造への挑戦」に、新商品の開発コンセプトとして従来からの「パーソナルユース」と「健康感」に、足元で顕在化している節約志向や弁当商品の利用方法の多様化に合わせて、新たに「バリューバランス」「マルチユース」の2つを加えたとした。
力強いカテゴリー政策の推進として、重点カテゴリーの米飯・おかず・スナックにそれぞれ新商品を投入する。
米飯の新商品「Wキムチ炒飯」(420g)は昨年新設したキューレイ第3工場の強みである、大きい具材を入れられるという特徴を生かし、さらに三段階炒め製法を使った本格炒飯だ。家庭用ではこの商品だけ2月1日発売。
キムチを米と卵と一緒に炒めることで旨みを引き立て、炒めた後に食感と具材感を出すキムチを加えている。キムチにもこだわり、炒めキムチと追いキムチは異なるものを自社開発した。
キムチ炒飯は外食店で品揃え率の高い商品だが、家庭内では手作りが多く、冷食市場ではキムチ炒飯の商品はほとんど見られないことから、潜在市場を見込めるとしている。
おかずではハンバーグの伸びしろが大きいと見て、手づくりが難しい、外食店品質のソースを訴求する。「三代目たいめいけん監修ハンバーグ」(1個入165g)はアンガス牛と豚肉を合わせたジューシーな生地に、ブラウンルーから丁寧に作った自家製デミグラスソースを使用した。既存の「極上ハンバーグ」からの切り替えで、レンジとボイル調理いずれにも対応。
和風おかずを大袋で新提案する。「お肉たっぷりなすはさみ揚げ」(260g)と「梅しそさっぱりささみ焼き」(240g)の2品。
〈お弁当にGood!は「小さな便利おかず」に〉
弁当商品「お弁当にGood!」シリーズは「小さな便利おかず」に刷新する。弁当商品の食卓利用が多いことから、さまざまな食シーンや年齢に適した「マルチユース」と国内生産の「安心感」、自然解凍と小ぶりなポーションという「利便性」――の3点を訴求ポイントに据えた。着色料・保存料・化学調味料の不使用というコンセプトは維持する。
スナックでは「今川焼(クリームチーズプレミアム)」(4個入252g)を新発売する。クリームチーズの配合率は過去最高、国産はちみつを使用した高質品。通常品は5個入りだが4個入りとした。
〈健康と結びつけて朝食シーン開拓へ〉
新規需要創造では「パーソナルユース」と新たに「健康・朝食」の提案に取り組む。当季も「冷やし中華」を発売。レンジ調理の仕上がりの不満を解消するため、氷を10g増やし、麺を20g減量した。
ワンプレート「三ツ星プレート」には初のごはんもの「厚切りベーコンのグラタン&オムライス」など2品を追加。ごはんものはドリアを製造する白石工場(宮城)で生産する。
「健康・朝食」について、時間節約と栄養バランスが求められる朝食シーンは冷食のラストフロンティアだとして市場開拓に取り組む。
スナックの「朝にGood!パンケーキ(メープルクリーム)」(8個入208g)とミックス野菜の「ささみミックスビーンズ」(250g)、冷凍果実にチリ原料の「アンデス育ちのブルーベリー」(400g)を新発売する。
「ささみミックスビーンズ」は、ほぐした鶏ささみと3種の豆のミックス。自然解凍でき、そのままでも料理素材としても、幅広く使える。1袋当たり30g以上のたんぱく質を摂れる。
〈冷食日報2024年1月12日付〉