発売30周年「銀座」ブランドから「銀座ハヤシドリア2個入」「銀座カリーライス1個入」、冷食も拡充/明治 2024年春夏家庭用冷食新商品

明治「銀座ハヤシドリア2個入」
明治「銀座ハヤシドリア2個入」

明治は20日、2024年春夏の家庭用冷食新商品を発表した。新商品は「銀座ハヤシドリア2個入」と機能性表示食品の「銀座カリーライス1個入」の合計2品。既存の「銀座カリードリア2個入」もリニューアルして、今年発売30周年を迎える「銀座カリー」ブランドを冷凍食品でも盛り上げる。

フローズン・食品事業部の林聡史部長は冷食の開発方針について〈1〉グラタン・ドリア類の品質向上〈2〉銀座ブランドの底上げ〈3〉健康ニーズへの対応――の3点を挙げた。「銀座ブランドが発売30周年を迎える。レトルトカレーと一緒にアイテム拡充やプロモーションを行い、銀座ブランド飛躍の1年にしたい」と述べた。

「銀座カリー」はレトルトカレーとして店頭カバー率が高く、外部調査の人気ランキングで3年連続1位を獲得するなど、品質も評価されているブランドだ。

冷食の「銀座カリードリア」は2011年に発売、とりわけ近年は売上げを伸ばし、市場への定着が着実に進んでいる。22年の出荷金額は11年比約30%増、リピート率は約63%増加しているという。

23年は夏に発売した「銀座カリードリア2個入 数量限定チーズまみれ」が貢献して売り上げを伸ばした。販売期間中の出荷数量は前年比約30%増と伸長した。今夏もチーズ増量品の発売を予定している。

銀座カリー30周年のプロモーションでは、昭和歌謡やアナログレコード、純喫茶など「昭和レトロ」が新たなカルチャーとして若者を中心に注目を集めていることに着目、銀座カリーの世界観が昭和レトロと合致することから、銀座30周年を「進化する古典」をキーワードに、店頭POPなど販促物を製作する。50代前後には懐かしい感覚を、20代前後には新しいと思わせる施策を展開する方針だ。

冷食売場ではドライ担当と連携して、レトルトとのクロスMDの展開を図る。

〈「銀座ハヤシドリア」と機能性カレーライス〉

同社は今春、冷食の新商品を2品、リニューアル品を2品、2月下旬に全国発売する。なお「まるごと野菜発酵乳プラス」と「満足丼」は2品ずつ展開していたが、終売する。

新商品「銀座ハヤシドリア2個入」(2個入360g)はバター風味のピラフにタマネギ、マッシュルーム、薄切り牛肉が入った「銀座ハヤシソース」をかけて、ゴーダチーズとパセリをトッピングしたトレー入り商品。

「銀座ハヤシソース」は二段仕込みブイヨンとブイヨンオイルによるコクと旨みが特徴。煮詰めた赤ワインとデミグラスソースにカカオマスを加えて深みのある味わいに仕上げた。ピラフは銀座ブイヨンで炊き上げてバター風味に。昆布パウダーを使うことでアルデンテ食感に仕上げた。

1食あたり食塩相当量1.5gに抑えている。レトルトの銀座カリーシリーズの中で「銀座ハヤシ」の売上げ構成比(22%)は中辛(45%)に次いで高く、両者は客層も異なるという。

「銀座カリーライス1個入」(260g)は食後の血糖値の上昇をゆるやかにするイヌリン(食物繊維)を5.2g配合した機能性表示食品のトレー入りカレー。

50代以上の血糖値が気になる男性がメインターゲットとなる。一食完結型として銀座カリードリアの1.5倍だが、ターゲットに合わせて「満足丼」(360g)よりも少なく、最後まで食べ飽きない260g設計にした。

健康軸ではこれまで「TANPACT」グラタンやスープごはん、野菜の栄養吸収など、新規ブランドによる新しいメニュー、理解しにくい健康要素をうたった商品を発売してきたが、配荷・回転とも苦戦した。今回は銀座ブランドによる定番メニューで、わかりやすい健康価値をうたうことで定着を図る。

明治「銀座カリーライス1個入」
明治「銀座カリーライス1個入」

「銀座カリードリア2個入」は焙煎工程を加えた複数のスパイスとハーブで複雑な味を出し、ガラムマサラを加えることで本格的なカリー風味を実現。アップルペーストによるフルーティな酸味と甘さに、カカオマスによるコク深さを加えて、味わいが進化した。1食あたり食塩相当量を従来の1.7gから1.5gに抑えた。

「明治ラザニア3個入」(3個入540g)はホワイトソースの原料に同社独自原料である「氷点濃縮仕立ての乳原料」を使用した。脱脂乳を熱を加えずに濃縮することで、乳本来の香りと豊かなコクを引き出すことができるという。

〈冷食日報2024年2月21日付〉

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昭和47年(1972年)5月
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