「エフピコフェア2024」開催 メインテーマは『現場の変化/支える容器』、負担軽減につながる取り組みを紹介
容器メーカーのエフピコによる展示会「エフピコフェア2024」が4月10~12日の期間、東京ビッグサイトで行われている。メインテーマは、『現場の変化/支える容器』。小売業界では、人手不足や原料費の高騰、廃棄ロス削減、環境対応などの課題を抱えており、エフピコの容器を通じてこの課題などにアプローチした提案を行っている。来場者は昨年から2,000人多い、1万5,000人を見込む。
エフピコフェアは、1976年に「パールフェア」として初めて開催し、全国から大手小売のスタッフから総合商社の代表まで幅広く訪れている。エフピコで構築してきた情報網を駆使し、展示会では商品の力を発揮できる工夫や、売場をより魅力的に演出するノウハウを紹介し、売上の向上や高収益化につながる提案を行っている。
今回の展示会でも冷凍耐性の高い容器を紹介している。最近ではベンダーから冷凍の状態で運ばれ、店舗などでは販売前に解凍してチルドの商品として提供しているという。冷凍にすることで大量製造が可能になるほか、遠方でも販売できるため販路が拡大できるという。販売側のメリットとしても、冷凍にすることで消費期限が伸び、フードロスを削減できるほか、店舗で温度帯を変更して品出しがいつでもできるため、チャンスロスを減らせる。また、冷凍輸送の企業が増えれば全国から商品を仕入れられるため、仕入れ企業の選択肢も広げられるというメリットがある。
また、ダイエーの「冷凍dai革命」商品のように、惣菜部門で作っている惣菜を冷凍で販売できれば、消費者も家庭でストックできるなどのメリットがあるという。現場でも冷凍を活用することで作業負担を軽減でき、新しい売り上げにもつなげられる。
広報担当は「人手不足によって人材の奪い合いが起こっていると聞く。冷凍品を活用することで負担を減らすことにもつながるのでは」と話す。
最近では冷凍関係の容器の引き合いは以前より増えているという。今回は新製品として、他の素材よりも軽量で強度の高い「耐寒PPi-ダルク」という素材を使った容器を紹介している。耐熱温度は130度で、冷凍からレンジまで幅広く使用できる。プラスチック使用量も大きく減らせるようだ。現在は12シリーズ35アイテムを用意している。
他にも、プラスチック削減につながる取り組みとして、トップシールを利用した商品や、計量ながらも耐久性を担保した製品も提案した。
〈冷食日報2024年4月11日付〉