イートアンド「2024年秋冬新商品体験会」開催、「大阪王将」の味わいを自宅でも
イートアンドホールディングスは6月21日、「2024年秋冬新商品体験会」を都内で行った。9月から発売予定の『餃子が主役のスンドゥブ鍋』など、「タイパ(時間対効果)」と「コスパ(コストパフォーマンス)」を意識しながらも、中華専門店「大阪王将」の味わいを自宅でも楽しめる商品を紹介した。新商品は5品、リニューアル品は15品の投入を予定している。
冷凍食品市場は拡大を続けており、中でも麺類や食卓惣菜、中華はコロナ禍以前と比べても順調な伸びを見せているという。その中で、昨今の消費意識は、ただ安いことよりも「価格の割に価値があること」「手軽であること」を重視する傾向にあるようだ。価格も大事だが、他の価値も見て買う商品を決めており、自身見合うタイパやコスパの良い商品を選ぶ傾向にあるという。
そこで、24年秋冬の新商品の開発コンセプトは「タイパ・コスパを叶える私に“ぴったり”で『めっちゃええやん』な中華をお届け!」に設定した。「大阪王将」で培ってきた外食のノウハウと、冷凍食品の経験を活かし、新商品などはユニークな中華商品をそろえている。
新商品『餃子が主役のスンドゥブ鍋』は、一人でもスンドゥブ鍋を楽しめる、時短・簡単・満足感の3つを満たせる商品として提案する。冷凍水餃子とスンドゥブスープをセットにしており、皿は不要な商品となっている。レンジ調理の際に、カット野菜を入れて温めることで、手軽にボリューム感のある鍋を、一人でも楽しめる。温めた後に、豆腐やうどんを入れて味わうこともできる。ターゲットは、スンドゥブへの興味関心が高い20~30代の一人暮らしの女性に向けて訴求する。
『あったらラクチン中華風肉だんご』は、誰でも食べやすいようにサイズは1粒13gと一口サイズに仕上げた。どのような味とも相性の良い味付けにしており、鍋はもちろん、野菜スープや酢豚風の味付けに仕上げても美味しく食べられるという。秋冬の新しい鍋商材として、ボリュームを足せる商品として訴求する。
『ぶっかけ 肉ニラ玉あんかけ炒飯』は、ぶっかけシリーズの第3弾商品。直火炒め製法のチャーハンに、自家製の肉ニラあんかけをかけて食べる商品だ。専用のトレイを採用しており、餡とチャーハンを分けることでチャーハンの食感を保ちながら、餡の味わいを楽しめるようにしている。
他にも、『中華豚まん』と『パラっと旨い直火炒め炒飯』の2品を追加する。
また、同社の看板商品である『羽根つき餃子』で、羽根の食感が長持ちになるよう改良した。夕食にかかる時間の平均は約33分。その間、羽根の食感が持続するようにしたという。さらに、肉感はそのままに、ニンニクと生姜、キャベツを10%増量している。
今後のプロモーション計画については、8月末から新たなタレントを起用したCMの放映を開始予定だ。エリアCMは、焼餃子と水餃子の2種類を、10月中旬から12月中旬までの期間に、全国で順次実施していくという。
また、イートアンドフーズのSNSアカウントも立ち上げ、食品部門に特化した情報発信で、大阪王将のファン獲得を目指す。
売場では冷凍食品と、常温の新商品であるカップ春雨を売場で訴求し、自宅で大阪王将の定食を楽しめることを提案する。
〈山本商品本部本部長、新商品は「アレンジを加えられる設計に」〉
発表会に登壇した取締役専務執行役員で商品本部本部長の山本浩氏は、新商品について「付加価値を高めていくということを継続していく中で、コスパやタイパにつながる商品として開発した。自身で少しアレンジを加えられるような設計にし、料理の中に活用していただけるような商品開発と、パーソナルユースもできる商品づくりを行った」と話す。また、「今回に限らず、次以降の商品作りでも、こうした設計を考えている」と語った。
また、23年12月に火災が発生した関東第一工場(群馬県邑楽郡)については、25年2月の完全復旧を見込む。「惣菜ラインなども導入し、新たな価値の提供を図りたい」と述べた。
〈冷食日報2024年6月25日付〉