ヤヨイサンフーズ、24年秋の新商品10品・リニューアル品8品を発売、高品質にこだわった鉄板焼きハンバーグを投入 外食市場にも注力

「鉄板焼きGRILLハンバーグ」調理例
「鉄板焼きGRILLハンバーグ」調理例

ヤヨイサンフーズは、24年秋の新商品10品・リニューアル品8品の計18品を7月1日までに販売開始した。今回は、重点施策として〈1〉基幹カテゴリーの強化〈2〉外食市場への取組み〈3〉水産加工品の拡充――の3つを掲げ、「鉄板焼きGRILLハンバーグ60/80/120」や簡便性を重視した「なすと三元豚の生姜あんかけ」「甘辛プルコギ」、水産加工品として「いわしの蒲焼」などを投入する。

9日に行われた発表会では、溝口真人社長が挨拶した。

同社では今年度の経営方針として「中長期的に利益を創出できる企業体質へ」を掲げており、第1四半期は前年並みに推移したという。溝口社長は「今年度施策としてはマーケティング・開発本部を新設したほか、コスト高や為替変動に伴い値上げを実施した。値上げの影響もあり販売・生産数量は前年を下回っているものの、当社ではこれを新規開拓できるチャンスと捉え、新商品の開発に生かしていく」と話す。

ヤヨイサンフーズ 溝口真人社長
ヤヨイサンフーズ 溝口真人社長

〈1.基幹カテゴリーの強化〉

長期的な利益創出を掲げる経営方針に基づき、同社のなかで基幹カテゴリーと位置付けるハンバーグ・グラタンを再度強化していく構えだ。

近年の業務用冷凍ハンバーグの販売動向から人手不足による加工品のニーズが高まっていることを背景に、同社では外食・事業所給食向けの新商品として「鉄板焼きGRILLハンバーグ60/80/120」を販売開始する。

同商品は、鉄板で生地の表面を2度焼きする同社の独自製法によって、こんがりとした焼き目を再現しているのが特徴だ。加えて、高温の蒸気で加熱することで生地の表面を素早く固め、肉のジューシーさを保持している。肉の噛み応えや旨み、鉄板焼きの香ばしさにもこだわった。「オーブン」「蒸す・スチコン」「電子レンジ」「煮る」の4つの調理方法に対応することで簡便性も追求した。

執行役員 マーケティング・開発本部長の池田竜司氏は「ハンバーグの本質をつくような商品を目指した。質の高い冷凍ハンバーグを打ち出していくことで、もう一度市場にチャレンジしていきたい」と話す。

「デリグランデ」グラタンシリーズのリニューアルも行う。同リニューアルは中食冷惣菜市場で取扱うフローズンチルドのみで行い、C&C・通信販売で展開するフローズンは行わない。

リニューアルではベシャメルソースの乳のコクや乳感の向上を図る。チーズはブレンドの配合を見直し、風味を向上した。販売促進施策としては、ポップにアレンジメニューの紹介動画につながるQRコードを導入し、消費者の目に留まりやすい売り場づくりをサポートする。

〈2.外食市場への取組み〉

アフターコロナやインバウンドによる外食需要をふまえたうえで、宿泊施設などのビュッフェ向けとして、調理作業を減らす完全調理や大量調理がしやすい大容量規格にこだわった商品を拡充する。

「甘辛プルコギ」「なすと三元豚の生姜あんかけ」は、それぞれ完全調理品かつ取り分けやすいカットサイズの具材となっているのが特徴。

規格は大容量パックの800gとし、自然解凍にも対応しているという。

〈3.水産加工品の拡充〉

魚介類の調理は面倒だが魚料理を食べる頻度を増やしたいと考えている層に向け、水産加工品の拡充も図る。

学校給食向けの新商品として販売開始する「いわしの蒲焼」は、加圧処理によって骨をやわらかくし、骨までおいしく食べられるように仕上げた。事業所給食向け商品としては「鮭マスタードカツ100」を販売する。

外食市場向けの新商品として提案する「ふっくらさば味噌煮2L(1P)」「ふっくらさば照焼き2L(1P)」は、個食パックになっているためロスの削減に貢献できるようにした。

施設病院給食向けの商品では「ふんわり彩とうふ寄せ(鉄・Ca)」を投入する。同商品は軟菜食でありながら、常食の人も楽しめる商品として訴求する。

〈冷食日報2024年7月10日付〉