ニチレイフーズ、健康ブランド「エブリオンミール」を全国発売
〈100gでたんぱく質9g以上摂取〉
ニチレイフーズは、家庭用冷凍食品の新たな健康ブランド「everyONe meal(エブリオンミール)」全13品を3月1日から、全国で販売する。昨秋から一部小売店等で実施した先行販売で好評を博し、アイテムを追加して全国発売に踏み切る。10日、東京・築地の本社で開いた新商品発表会で、清川吾朗執行役員家庭用事業部長らが同ブランドの方向性などについて話した。
ニチレイフーズは2023年度にブランドステートメント「おいしさと健康を、わかちあえる世界へ ~FoodJoy Equity~」を策定。その実現に向けて2024年6月~9月、冷凍が持つ機能を活かした健康コンセプトの新ブランド「エブリオンミール」を立ち上げ、ECルートのほか、首都圏を中心とした一部小売店ルートで先行テスト販売を実施してきた。
商品特徴として、健康志向の高まりとともに「たんぱく質」への注目が集まる一方、日本人のたんぱく質目標摂取量がすべての年代で不足している実態に着目。こうした背景を踏まえ、おいしさと栄養の両立を目指し、冷凍技術で出来立ての品質を味わえてたんぱく質が摂れる食事メニューとして同品を開発。100gあたりたんぱく質を9g以上摂取することができる。ネーミングは1人ひとりを表す「エブリワン」と日常の食事「ミール」を組み合わせ、必要な栄養素を「ON」するという意味を持つという。
先行販売の結果、主な顧客層は「健康に気を遣う子育て世代」「運動習慣のある中高年世代」「健康をより意識するシニア世代」だった。比較的都心部の店舗での販売が好調で、導入店舗では同社家庭用冷食のワンプレート商品「三ツ星プレート」シリーズと同程度の販売で、想定を上回る実績を挙げたという。
商品評価としては、たんぱく質含有量や、女性・パーソナルユースでの利用、時短・簡便調理への評価が高かったそうだ。
こうしたことから、「自分が健康になるために食べたい」「手間をかけずに健康になりたい」「1食あたり必要なたんぱく質が摂れる」という3つの要素が必要だという仮説から、アイテムを充実させ、全国展開を決めた。
今回は先行販売の結果を踏まえ、既存の9品に加え、1食当たりのたんぱく質量が摂れる価値がより明確で分かりやすい、1人前トレイ入り米飯4品▽生姜香る参鶏湯▽鶏と豚ひき肉のキーマカレー▽鶏だし香るカオマンガイ▽5種野菜のチーズビビンバ(各1個入250g)――を追加し、ラインナップを強化。既存品9品▽ミルク仕立ての具だくさんスープリゾット(1個入260g)▽トマトで煮込んだ具だくさんスープリゾット(同)▽チキンと彩り野菜の豆乳グラタン(2個入180g)▽ミートソースの豆乳グラタン(2個入200g)▽もち麦ごはんの枝豆おにぎり(2個入160g)▽鶏五目おにぎり(同)▽チーズドッグ(全粒粉入り)(3個入150g)▽ささみスライス&ブロッコリー(300g)▽ささみほぐし身ミックスビーンズ(300g)――と合わせて計13品目で展開する。
開発担当幹部によれば、メニュー開発にあたってはたんぱく質量を補おうとすると鶏肉・豆類に偏りがちだが、チーズを使うなどして一辺倒の具材にならないよう工夫しているという。
また、集合陳列により「エブリオンミール」ブランドとして打ち出していく商品であるため、売場づくりでパートナーシップを組める小売企業との取り組みが中心になってくるという。
〈冷食日報 1月16日付〉