ニッスイ、家庭用冷食「レンジでできる あじフライ」など新発売
ニッスイは家庭用冷凍食品の新商品10品と、リニューアル品7品を3月1日に発売する。『今日のおかず』シリーズから、電子レンジでサクサクした衣の魚フライを味わえる『レンジでできる あじフライ』など3品を投入するほか、『まんぞくプレート ふっくらごはんとたらと野菜の黒酢あん』を新たに追加する。販売目標は新商品で23億1,000万円、リニューアル品で36億7,000万円を目指す。
2025年春夏における新商品全体コンセプトは「お客様に寄り添い、新しい“食”でお客様の喜びに貢献します」。自分自身のココロの充実感を得られる喜び「ココロを満たす(Satisfaction)」、食事を通した喜びの共有「大切な人とつながる(Communication)」、料理を通じて楽しさを体験する喜び「作る楽しさ(Enjoy Cooking)」の3点に沿って開発した。
家庭用冷凍食品で、「ココロを満たす」に沿った商品は、『今日のおかず レンジでできる あじフライ』、『同 たらフライ』、『同 ミックスフライ』の3品と、『まんぞくプレート ふっくらごはんとたらの野菜の黒酢あん』、冷凍スイーツとして『チョコバナナ』と『チョコストロベリー』だ。
『今日のおかず レンジでできる あじフライ』など3品は、独自配合のバッターと2種の自家製パン粉で、レンジ調理でも衣の食感を味わえるフライ商品だ。独自の漬け込み技術でジューシーな食感に仕上げたという。
インテージのデータによると、水産フライにおける夕食惣菜向け商品の市場規模は159億円になるという。その中で白身魚フライの喫食機会は、外食とデリカ惣菜で約8割を占める。しかしデリカ惣菜では、経時劣化や、仕事後の19時前後には商品が売場にないこともある。冷凍食品は油調の商品がメインで販売は減少傾向に、手作りは調理やゴミ処理の手間から避けられる傾向にある。
今回の新商品で簡単に魚フライを喫食できる機会を提供して喫食機会を高めるとともに、外食や惣菜からユーザーの取り込みも狙う。
〈「まんぞくプレート」新商品は「ふっくらごはんとたらと野菜の黒酢あん」〉
『まんぞくプレート ふっくらごはんとたらの野菜の黒酢あん』は、コシヒカリブレンド米を釜炊きした白米と、揚げたスケソウダラ、5種野菜に黒酢あんをかけたものをセットにした商品だ。黒酢あんには三温糖の甘みと黒酢のまろやかな酸味を効かせている。
『まんぞくプレート』シリーズは20~40歳代の男性をターゲットにした商品だ。購入者は想定していた20~40歳代の男性に加え、60歳代、70歳代男性からの支持も多かったという。男性層は、魚が主菜で野菜とのバランスが良い中華メニューを好む傾向にあるため、男性購入率の高いワンプレート商品を分析し、「魚メニュー」「野菜とのバランス」「中華メニュー」の3つのキーワードを抽出して開発した。
1月22日に行われた発表会で、家庭用食品部長の熊谷賢一氏は「ラインも増設し、4月から商品をより本格的に供給できる体制を整えた。提案をより進めたい」と語った。
『チョコバナナ』と『チョコストロベリー』は、フルーツにチョコをコーティングした冷凍スイーツで、バナナはタイ産、ストロベリーはエジプトとペルー産を使用している。
「プチ贅沢」は男女世代を問わず行われ、スイーツで行われる傾向が強かった。新商品はプチ贅沢ニーズに応えた商品として提案する。
「大切な人とつながる」に基づいた商品として、『ニコパク 宝をさがそう! 野菜のナポリタン』を発売する。星形をしたかまぼこをパスタに加え、子供が食事を楽しめるようにした。
その他の新商品は、『今日のおかず 直火焼きやきとり もも・つくね』『自然解凍でおいしい! ブロッコリー6種のおかず』『国産えだ豆』を投入する。
同社の2024年4~12月の進捗状況として、家庭用冷凍食品はワンプレート商品の『まんぞくプレート』シリーズが前年比93%増と大きく伸長したほか、たこ焼き類が16%増、麺類は7%増、米飯も引き続き好調に推移した。農産品はえだ豆が苦戦するも、ほうれん草とブロッコリーは順調な推移を見せた。家庭用冷凍食品全体は前年を上回った。
〈冷食日報 1月23日付〉